正智深谷オープンスクール 自律開放協働系(1)

2018年年8月26日(日)正智深谷高等学校(以降「正智深谷」)は、オープンスクールを開催しました。会場は、数えることができないほどの参加者でいっぱいになりました。正智深谷は、埼玉県で唯一の21世紀型教育機構加盟校で、最先端の教育に挑戦しています。

PBL型授業及びC1英語、ICTを教育要素としていますが、この会場を埋め尽くす雰囲気は、同校の21世紀型教育に理解を示す受験生/保護者がたくさんいることを意味しています。埼玉県の受験市場にもウネリが起こっていることの証であり、埼玉の21世紀型教育を牽引する正智深谷の面目躍如となりました。

東大を頂点とした学歴社会にむけての受験指導が中心の20世紀型教育が多数を占めている埼玉にあって、正智深谷が21世紀型教育に思い切って舵をきることができるのは、今やあたり前のように各メディアの記事やテレビ番組でも発信されているようなAI社会とともに、学びの環境が大きく変わるという時代の精神を、いち早くしっかり読んでいるからであります。

しかし、ビジョンを立てただけでは、転換はそう簡単にはできませんが、正智深谷は、着々と21世紀型教育に転換しています。行事や部活、学業における教育の総合力で実績も出し、受験生の人気も獲得しています。いったい何がそうさせているのでしょうか?その秘密がオープンスクールで公開され、受験生、保護者、在校生、教職員全員で共有したのです。

オープンスクールでは、部活動と創造的思考力が回転する授業、ニュージーランド研修の活動報告のスペースなど、受験生が学校生活の全部を体感できるようになっていた。ある意味、文化祭のミニバージョン。

すなわち、ここでも教師主導のイベントではなく、教師と生徒の協働による運営が行われていた。部活動やニュージーランド研修は、生徒が前面にでて教師は背景に、授業では教師がファシリテーターとして前面に出て、在校生はアシスタント、主役は受験生というチームワークが生まれていた。

そして、吹奏楽やチアリーディングなどは、すばらしいパフォーマンスと同時にはやくいっしょに活動をしようというメッセージが伝わるものだった。

 

部活動は、いかに「協働」して活動しているかがすぐに伝わってきたが、実は個々のパーツが「自律」してトレーニングされていないと、協働もできないということも伝わってきた。「自律」と「協働」はセットである。

「自律」と「協働」はしかし、世の中に出ると、「個人」と「社会」の関係になる。この関係が、いかに断絶しているかそのアンビヴァレンツは、多くのメディアが毎日のように報道しているし、法律学、経済学、政治学、文化人類学、社会学、心理学、そして文学などで、永遠のテーマでもある。

にもかかわらず、正智深谷ではそこを解決し、自律と協働がつながっている。なぜだろうか。それは生徒会の活躍をみれば伝わってくる。

緊張した会場をおだたかな雰囲気にする司会や、会場に迎え入れるおもてなしの精神。

グローバル教育にも力をいれている正智深谷のおもてなし精神は、グローバルな世界に進めば、今度はウェルカムの精神に広がる。歴史的には、大乗仏教は、もともとグローバルであり、欧米に影響を与えていたのだから、同校の建学の精神がグローバル教育と親和性があるのは必然だったのかもしれない。

猛暑の折り、かき氷をつくる在校生。つくっている本人たちは大変だったと思うが、将来の後輩へのケアフルな気遣いが、正智深谷の人間的魅力を印象付ける。

この緊張感をほぐす和やかな気持ち、おもてなしの気持ち、気遣いこそ、「開放的な精神」のなせる業である。正智深谷の教育の魅力は、部活、授業、イベントなどを運営する教師と生徒が、それぞれ自律開放協働系の精神を大事して成長していく教育力にある。(by 本間勇人 私立学校研究家)

 

 

 

 

 

Twitter icon
Facebook icon