3月21日 時代を読む教育セミナー
3月21日第1回21会思考力セミナーが開催された。新小学校6年生が参加する思考力セミナーと同時に、別会場では保護者対象の教育セミナーが行われ、多くの参加者の注目を集めた。その模様をダイジェストでお伝えする。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家
3月21日第1回21会思考力セミナーが開催された。新小学校6年生が参加する思考力セミナーと同時に、別会場では保護者対象の教育セミナーが行われ、多くの参加者の注目を集めた。その模様をダイジェストでお伝えする。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家
聖学院の思考力テストは、思考のモデルとしての共通言語が使えているかどうかで、自然言語や知識、数式という限定的な言葉を使う能力に限らないという深遠な議論に飛翔したところで、いったん絵に変換してみようということになった。
高橋先生によると、卒業生をみていると、中高時代に教科にこだわらずに、自分のテーマを中心に学んでいった生徒は、大学に進んでも探究心が持続している。たとえば、慶応の文学部に進学した卒業生は、心理学を学びたいと思っていた。だから、中高時代に心理学にかかわることであれば、教科をどんどんこえて興味と関心を広げていった。
今や知識を憶えるコトは肩身が狭い。「思考力」や「論理」「クリティカルシンキング」などの言葉が表舞台で脚光を浴びている。ついこの間までは「考えるには知識がやはり必要だ」という見識者がほとんどだったが、グローバル人材育成時代、米国のBIG4レベルの学生やオックスブリッジの学生は、すでにそういう考え方をしていない。
多次元の思考やライフコンセプトを有している彼らにとって「知識か思考か」という二元論は、すでに20世紀近代の考え方で、ポストモダンを経由して、さらに新しい21世紀型の考え方が確立されようとしている今、「思考力」は新しいとらえられ方をしなければ、子どもたちの未来をだいなしにしかねない。
団塊・断層世代の思考の枠組みから、ハーバードやエール、プリンストン、オックスブリッジで学んでいる現代の大学生や研究者の思考の枠組みにシフトするのは歴史的必然。しかし、現在の中等教育レベルで、そこまでとらえている教師は少ない。21会校では、そのような先進的教師が集積しているが、今回は先行的に「思考力セミナー」を実施している聖学院の先生方に聞いた。(by 本間勇人:私立学校研究家)
左から伊藤豊先生(国語)、内田真哉先生(技術科)、高橋一也先生(英語)、本橋真紀子先生(数学)