Created on 7月 14, 2014
グランプリ賞を受賞した高3生。その喜びはどれほどだっただろう。そのとき、いっしょにがんばった他のクラスの仲間のことをどう思っただろう。みんなとがんばって競い合って得たグランプリ。遠慮せずに喜びを素直に身体全体で表現するのが、がんばったみんなをもてなすマナーであり、自分たちの頑張り以上だったグランプリを受賞した仲間を心の底から称えようというのも、これもウェルカムの精神の表現である。
しかし、なぜそれができるのか。勝ち負け、損得感情の価値観とはまったく違う価値観を共有しているからである。技術の差は冷静に認めよう。でもこれまでがんばってきたプロセスで、がまん、団結、努力、大切なことを学び、心がときめいたことが真実である。それは互いに称えよう。そういう価値観を共有しているのが八雲学園の学びの組織なのである。
天よりも高く喜ぶクラス。そしてそれを称え拍手をおくる八雲の生徒。
それができるのは、それぞれ誰よりも頑張ったからだ。休憩時間、廊下でホールで、練習した。一体感を強めた。
楽屋でウォーミングアップして、意志を1つにした。
指揮にピアノに心を1つにして歌った。
指揮者は合唱隊と見えない糸でつながった。
八雲学園の感性教育は歌の翼にのって高みに飛翔した。
そして、それを見守る教師の眼差しは、こみあがる何かを映しだしていた。教育はパッションである。21世紀型教育においてもそれは変わらない。