順天 SGH活動報告会 ー 変容をもたらすグローバルリーダーズアクション(2)

SGH活動報告会の第1部プレゼンテーションが終わると、階段を降りてポスターセッションの会場に移動しました。SGHの研究発表に加えて、留学報告や科学研究発表をするグループもあり、14のグループが3つの教室に分かれ、それぞれのテーマで発表を行いました。

3会場とも生徒たちは興味深い発表を行っていましたが、やはりこの日はSGHの会場が最も賑わっていました。発表する時間や質問する時間を設定していたのでしょう、時折ベルの音が鳴るのですが、発表する生徒も質問をする参加者も内容に夢中で、ベルの音も耳に入らないほど活発に質疑応答をしていました。

生徒たちの、伝えたいという思いは、相手が日本人であろうと外国人であろうと関係ありません。ポスターセッションで最も印象深かったのは、生徒たちが英語を話すことを全く恐れていない様子でした。日本語でも英語でも彼らの「伝えたい思い」は変わりません。発表だけではなく、英語で質問が来たら英語で答えます。自分で関心を持って調べた内容だから、複雑な質問でも対応できるのです。

NGOなどの団体や、国際関係・国際教養重視の大学と協力することにより、必然的に日本人以外の人たちと接する機会は増えていきます。こういうところに、順天が長年培ってきた、海外派遣制度やギャップイヤー学生の受け入れ制度などの国際教育の経験が活かされていることは言うまでもありません。

世界の貧困などの現実に触れ内面を揺さぶられた体験は、「自分も何かをしなくては‥‥何かしてあげたい」という思いにつながり、その思いが、こういった地球市民的な活動と協力することで現実の支援となっていきます。そのプロセスを体験し、行動を起こし、自分と周囲の変容を促すものがグローバルリーダーズアクションなのです。

この日の報告会に参加して、順天のSGHクラスのプログラムが、生徒の探究心を引き出しながらうまく働いていることに目を開かされる思いがしました。生徒の気づきを促す「フィールドワーク」、そしてその気づきの構造的理解へと向かう「スクールワーク」、さらに、その理解を行動へと結びつける「チームワーク」。その一連の活動の中でまた気づきが生まれ・・・と3つのワークが螺旋状に上昇していく持続的な探究活動が見事に実践されているのです。

 

 

 

 

 

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