2023年度第1回定例総会が富士見丘ペントハウスラウンジにて開催されました(2)

21世紀型教育機構の教育研究センター主席研究員である児浦良裕先生(聖学院)は、昨年から取り組んできたSGTプロジェクトの成果と今後の展望についてお話されました。一昨年にSGTアワードを創設し、PBL授業の評価システムに着手して以来、昨年は各学校の若手の先生方がプロジェクトに積極的に参加し、学校間の交流が生まれる段階に来ていることを報告されました。しかもその交流は生徒間にも広がっており、学校を超えた学習活動の一つのモデルとなっているとのことです。新しいチャレンジをしたい若い先生や生徒たちに制約を設けるのではなく、それを支援する環境を作るというのは、学校法人の中でAIの活用ガイドラインを提供するご自身の今年度の役割とも重なり、挑戦しがいのある課題だと感じられるようです。
今年は、7月から第2期のSGTプロジェクトが始まり、多少マイナーチェンジはあるものの、概ね昨年通りに実施予定だそうです。ただし、SGTのサーティフィケーション付与制度を見据えて、より細かで納得性のある評価システムの構築を教育研究センターの目標としているということでした。
 

今年から東京私立中高協会で新しい役割を担うことになった21CEOの理事、本間勇人先生は、最近になって、これまでモヤモヤしていたことがようやく繋がり、囲碁でいうところの大局が見えるようになってきたとお話を始めました。

21CEOがこれまで積み重ねてきた教育実践が布石となり、この日新たに話のあった新次元のゴールデンルール経営や、SGM/SGT構想など、新たなゴール設定が提示されたことで、これから成し遂げるべき課題とその解決の全体像が明確になってきたというのです。

とりわけChat GPTなどの生成AIの登場によって創造的思考力の重要性が明らかになった今、入試はいよいよ思考力重視の方向に向かわざるを得ません。アドミッションポリシーとしての「英語思考力入試」や「留学生入試」、カリキュラムポリシーとしての「探究型/グローバル高大連携」、ディプロマポリシーとしての「AP型進路準備教育」のあり方などが、これまでの21CEOのポリシーに加わっていくことになるとお話されました。さらに「コレクティブインパクト」と呼ばれる社会課題の解決手法を21CEOの学校が実践していくことで、私学の理念である本質的な自由を守るための連帯が必要になると力強く呼びかけられました。

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