東京女子学園の21世紀型教育(3)カリキュラムイノベーション
東京女子学園のICTを活用した授業は、英語を中心にかなり進んでいる。しかし、教育におけるイノベーションの面目躍如といえば、カリキュラムそのものの革新、つまりカリキュラムイノベーションである。
カリキュラムイノベーションなきICT教育は、結局ハードパワーベースの教育で、子どもたちのデザイン思考や創造力を引き出すことは難しいだろう。同学園の創意工夫に富んだカリキュラムイノベーションの先進性について取材した。
東京女子学園のICTを活用した授業は、英語を中心にかなり進んでいる。しかし、教育におけるイノベーションの面目躍如といえば、カリキュラムそのものの革新、つまりカリキュラムイノベーションである。
カリキュラムイノベーションなきICT教育は、結局ハードパワーベースの教育で、子どもたちのデザイン思考や創造力を引き出すことは難しいだろう。同学園の創意工夫に富んだカリキュラムイノベーションの先進性について取材した。
東京女子学園の21世紀型教育は、学校とグローバルIT企業がコラボする21世紀スキルの世界的な運動が起こる前に、ユネスコという世界の子どもたちの未来に備える「新しい教養」から生まれている。
もちろん、タブレットは生徒全員が活用しているから、後発の21世紀スキルの運動と重なるところもあるが、視野の広さと奥行きの深さが、違う。21世紀スキル運動がともすれば、グローバル経済に偏りがちなのに対し、東京女子学園は、グローバリゼーションの光と影の両方を前提として、より善い社会を作るキャリアデザインの教育を積み上げてきた。
東京女子学園は、ベルリンの壁が崩壊した直後から、時代の要請に耳を傾け、ビジョンを描き、21世紀型教育を積み上げてきた。
創立以来110年、近代日本国家成立の歴史とともに歩んできた。そして、時代の声を聴きながら建学の精神を不易流行しながら独自の教育を創ってきた。グローバル人材育成時代が本格化する今、東京女子学園の教育の手ごたえについて、理事長校長實吉幹夫先生に聞いた。(by 本間勇人:私立学校研究家)
右から實吉幹夫先生(東京女子学園理事長・校長)、辰巳順子先生(校長補佐 広報室室長)