共立祭 満開の才能の花(2)

共立女子の文化祭は、およそ2000名の生徒1人ひとりの才能の花で満開になっているが、その理由は、創造行為の多様性と創造行為の協働プロジェクトによって支えられている。

共立祭と言えば、共立講堂での多彩なアトラクションなのだが、もともとこの講堂は、フォークの聖地と呼ばれてきた。日本の歌の文化の劇場である。本物のアーティストがここから世界に芸術を発信してきた。

そこを多くの部活やサークルが、生き生きと運営しているのが、共立祭である。入学式も卒業式も、同じ講堂で執り行う。

上記写真のように入学式の厳かな雰囲気も創り出す共立講堂だが、共立祭は、軽快で明朗なPOPも披露される。この対比だけでも、共立女子の教育の幅広さが了解できる。

かと思えば、能楽部のあまりにも華麗な静と動、緊張と解放、愛憎を昇華する境地へ達する見事な舞に、すっかり魅せられてしまう。

太極拳部は、まるで空を飛ぶかのような演武を披露。武器を活用するから、緊張感が想像をこえる鋭さになって現れる。息をのむとはこのことである。

バトン部の艶やかでしなやかなパフォーマンスも洗練されていた。

そして、ダンス部。太極拳やバトンの動きは、とにかくスピードが加速していくのに対し、ダンス部の動きは、光とシルエットとメンバーの動き全体の共演をゆったりと柔軟に表現していく。前衛的なクリエイティビティを、講堂中に放った。

これだけ文化も歴史も違う舞踊を、メンバー同士が協力して演じている。これを本当のダイバーシティーとコラボレーションというのだろう。グローバル時代に最も重要な精神と身体能力。そして、実は、これを関係づけるのは、「言語」なのである。能楽部のメンバーは演技終了後、その達成感と文化の深さと未来性への手ごたえを語ってくれた。

 

Twitter icon
Facebook icon