グローバル教育

富士見丘 本物のグローバル教育をゆく (4)

富士見丘のグローバル教育の基礎は人間力育成にあるのだが、人間力の育成の奥義は通常授業にあった。

-―自主研究「5×2」の教育システムは、生徒1人ひとりが、自分のテーマを深めていく過程で、内から外に自己開示してゆき、外のネットワークとつながっていくということはわかりました。しかし、それは「5×2」の「2」の部分のお話で、「5」の部分である通常授業はやはり教える授業なのでしょうか。そうすると、他の学校でもよく語られるように、月曜日から金曜日までは受験指導で、土曜日は教養教育というわりきった考え方という理解でよいのでしょうか。

白鶯先生:教える授業であるというのは、そうですが、受験指導をやっているというのは違いますね。そのような割り切り方だと、「5×2」という表現である必要がない。「5+2」でよいわけです。しかし、そうではないのです。

富士見丘 本物のグローバル教育をゆく (3)

学校を中心とする学びの環境の中で、生徒1人ひとりがそれぞれの好奇心や関心を抱く。それを学校内で学ぶだけではなく、外にも目を向け、あるときは外のネットワークとコラボして、新しい発見をし、課題を解決する活動をしていく。その活動がやがては進路やライフスタイルにも影響を与えていく。生徒会のプロトタイプが、学内全体に広がっている実感が伝わってきた。

富士見丘 本物のグローバル教育をゆく (2)

富士見丘は、「知識のある人」「信念のある人」「思いやりのある人」「バランスのとれた人」「探究する人」「考える人」「コミュニケーションができる人」「心を開く人」「挑戦する人」「振り返りができる人」総体としての人間力を、グローバル教育の基礎としている。その教育システムについて対話は深まった。 

富士見丘 本物のグローバル教育をゆく (1)

富士見丘中学校高等学校(以降「富士見丘」)の破格なグローバル教育の評判は、かなり広まってきている。帰国生からの問い合わせも多い。ロンドン大学キングズカレッジとの提携により、同大学のジョーンズ先生からは、富士見丘学園のグローバル教育の基礎がしっかりあるから、進学してから大いに探究し才能を伸ばしていけるだろうというメッセージが届いてもいる。

この富士見丘のグローバル教育の基礎は、ハイレベルな英語教育のみならず、グローバル社会が必要とする人間力も育成するところに特徴がある。グローバル教育の根っこについて、教頭大島則男先生と副教頭白鶯訓彦先生に聞いた。(by 本間勇人:私立学校研究家)

左から 大島教頭、白鶯副教頭

5・31 第1回21会カンファレンス「思考力テスト×グローバル教育の挑戦」2

「思考力テスト×グローバル教育の挑戦」と題したパネルディスカッションの後半は、文化学園大学杉並、聖学院、佼成学園女子が取り組むグローバル教育に話が及んだ(司会 かえつ有明 石川先生)。グローバル教育ということで提示される取り組みの中身は、もちろん各学校によって異なるが、その根底にはいずれも、21世紀のグローバル化社会を生きる生徒たちを見据える熱いまなざしがあった。(by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家)

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