東京女子学園 デビッドソン予測すでに克服(3)
キャリアガイダンスのものの見方・考え方の内的連関
キャリアガイダンスのものの見方・考え方の内的連関
キャリアガイダンスの緻密なデザイン
東京大学大学院准教授山内祐平氏は、米デューク大学の研究者であるキャシー・デビッドソン氏が2011年8月、ニューヨークタイムズ紙のインタビューで語った予測を紹介。
「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」。日本の中高・大学をはじ産官学に衝撃を与えた。
しかし、110周年を迎えた東京女子学園は、職業や企業、ライフスタイルが時代の大転換のたびに大きく変わることを、近代化日本誕生時から体験済み。
時代の変化に翻弄されない生き方教育として独自のキャリアガイダンスを9年前から構築していた。by 本間勇人:私立学校研究家
トータルなことば力を育成する多彩な教師の顔
トータルなことぼの力は思考力でもある
先月、東京女子学園の英語教育“World Study”を見学したとき、ワークショップが行われていた。それは、生徒1人ひとりが自分の選んだトピックについて、調べて編集しプレゼンする活動。そのプレゼンが授業で行われると聞き及んだので、再び見学しに訪れた。一味も二味も違う東京女子学園の英語教育についてご紹介したい。 by 本間勇人:私立学校研究家
東京女子学園のクリエイティビティは、女学生の系譜の現代化から生まれてくる特徴が際立っていることがわかったが、そもそも創造性の源泉はどこかというと、それはとにかくlearning by makingから始まるということである。それは、創作ダンスや筝曲の演奏、吹奏楽、美術などの芸術だけではなく、理科、数学、社会など各教科にもあてはまるほどの徹底ぶりである。
東京女子学園のクリエイティビティの構造が「女学生の魂=創造性×近代化された日本の女性のセンス」となっているのではないかという想いは、ダンス部と筝曲部のパフォーマンスをみて、さらに深まった。
今年、東京女子学園は、創立110周年を迎えた。1903年(明治36年)東京府内で高等女学校として認定第一号の学校。女学生の系譜のルーツである。今年の文化祭「梅香祭」は、21世紀型女学生にふさわしいクリエイティビティを解き放った。
しかも、東京女子学園流儀の創造を生み出すシステムも随所に見える化。生徒自身が創造の方法(学ぶ力・学ぼうとする力)を共有していた。その方法を探った。 by 本間勇人:私立学校研究家/永田修介(東京理科大学1年):リサーチャー
東京女子学園のICTを活用した授業は、英語を中心にかなり進んでいる。しかし、教育におけるイノベーションの面目躍如といえば、カリキュラムそのものの革新、つまりカリキュラムイノベーションである。
カリキュラムイノベーションなきICT教育は、結局ハードパワーベースの教育で、子どもたちのデザイン思考や創造力を引き出すことは難しいだろう。同学園の創意工夫に富んだカリキュラムイノベーションの先進性について取材した。