佼成女子 言葉の壁を越えるヤングアメリカンズ(1)

7月19日、佼成学園女子にて「ヤングアメリカンズ発表会」が開かれた。ヤングアメリカンズとは「若者の素晴らしさを音楽によって伝えよう」という思いから設立された非営利活動団体である。そのヤングアメリカンズが、佼成学園女子高校一年生の生徒たち約200人と一丸となって、1時間の歌と踊りのショーを披露した。キャストたちは佼成学園女子の生徒の自宅に三日間ホームステイし、ショーに向けてリハーサルを積んできたのだという。その成果を取材した。 by 松本実沙音 :東京大学文科2類 

当日、佼成学園女子にて会場となる体育館の中に入ると、様々な色の照明や、ドラムセット、多くの観客が見やすいように設置された段差つきの客席があった。そこが体育館であるということを感じさせないステージが出来上がっており、これから何が始まるのかとわくわくした気持ちで開演を待っていた。

ショーは二部構成になっており、第一部はヤングアメリカンズのキャストのみのショーとなる。第二部では、佼成学園女子の生徒たちが中心となって、キャストと共にショーを展開する。
第一部の間、参加者の生徒たちは前方の列で観覧しているのだが、待ち時間の合間などにキャストたちが客席まで遊びに来て、生徒たちと談笑しているシーンが多く見られた。キャストも生徒たちも本当に仲の良い友人同士のような雰囲気で、それは出会ってから3日しか経っていないとは信じられないほどであった。私が座っていた席の近くにいた生徒とキャストは、生徒は日本語と英単語で、キャストは英語のみで話していた。お互いが使う言語は異なっているのにも関わらず、そんなこと関係ないと言わんばかりに、楽しそうにスムーズに意思疎通しあっていた。おそらく、お互いの「コミュニケーションをとろうとする姿勢」が出来上がっており、またそれをお互いわかっているからこそ、言語の違いが障害にならないのだろう。
 
国際的な場において、日本人はシャイで引っ込み思案だと言われがちである。個人の性格上の違いはあれど、周りが外国人ばかりの環境の中にいきなり入っていった場合、シャイな振る舞いをしてしまう日本人が多いのではないだろうか。実際に私も、オーストラリアの私立学校に通っていた頃、英語を上手く話せないことも相まって、静かでおとなしく、強く主張をしないクラスメイトとして周りから思われていた。
 
しかし佼成学園女子の生徒たちは、「ヤングアメリカンズ発表会」にて、そのような日本人に対する印象を全て覆してしまうようなショーをみせてくれた。
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