聖パウロ学園 グローバル教育の原点へ(3)

イタリア修学旅行の準備としての調べ学習のプレゼンを見学したあと、高1の総合学習の時間を見学。英語講読、プレゼンテーションのトレーニング、茶道、華道と4つのクラスに分かれて行われていた。

そして、イタリア修学旅行の準備は、高2に入ってから始まるのではなく、高1に入学したときから始まっていることに気づき、壮大なイタリアプロジェクト学習に感動した。

聖パウロ学園 グローバル教育の原点へ(2)

調べ学習は、目の前に驚きの成果を広げた。フィレンツェ関連の知識が世界史の教科書を超えて、次々とリンクして広がっていったからでもあるが、それ以上に探求の精神の喜びがあったからである。

つまり、エニグマを見つけ、その解に行きつく過程を共有するというメンタルモデルをシェアする場であったということ。しかもそのエニグマは近代とキリスト教の謎めいた関係性に行きつくのである。ダビンチコードの旅さながらだったのである。

共立女子 中学の国語の授業 メタシナリオ(3)

内田先生の中2の国語のクラスについたとき、授業の展開は、半ばを過ぎていた。扉を開くと、ちょうど、ダッシュとエリプシスリーダーの記号表現を板書しながら、その意味や機能について問いかけていたところだった。

共立女子 中学の国語の授業 メタシナリオ(2)

中3の間先生の国語の授業は、エッセイの読解だった。扱っている章を見ると、教科書の終わりの方だった。思わず、生徒に1学期で教科書終わってしまうの?と尋ねたところ、「教科書は素材で、シラバスに沿って授業が行われていますから、必ずしも最初から順番に進んでいるわけではないんです」と即答された。

工学院 PIL×PBLで数学的思考

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、世界標準の教育を目指している。そのためには、授業改革が最優先事項であるとし、講義型→PIL×PBLにシフトしている。すでに国語と英語と化学はそのプロトタイプづくりに着手している。社会科は新聞を活用した大型のプロジェクト学習が確立している。

当初数学は難しいのではないかと思われていたし、多くの学校でもそのイメージが濃厚である。ところが、工学院の数学の先生は、次々と翼を広げ飛びたっている。by 本間勇人:私立学校研究家

奥津先生(進路指導部部長)は、個人ワークシートとグループワークシートに小さくそして大きな飛躍のための仕掛けをする。生徒は個人ワークのときは、演習さながらであるが、それがグループワークになったとたんに、演習という具体的な体験から数学的発想へと一般化する議論をしていることに気づく。

工学院 HBインタークラスの英語教育 準備開始

工学院大学附属中学・高等学校(以降「工学院」)は、2015年4月から中学の新クラスを開設する。それは「ハイブリッドインタークラス」「ハイブリッド特進クラス」「ハイブリッド特進理数クラス」の3つ。ハイブリッド(HB)というのは、数学や理科などでも英語を交えながら授業を行っていく予定だからである。

21世紀型教育の重要性を認識し、グローバル教育をけん引している同校にとって、各教科でイマージョン率を徐々に高めていくのは当然だということだ。来年クラスを新設するために様々な取り組みがなされているが、今回は中1の英語体験者・帰国生のための取り出し授業を見学した。by 本間勇人:私立学校研究家

東京女子学園 21世紀型授業(3)

東京女子学園の21世紀型授業のプロトタイプは、学園史的な流れから言って、ワールドスタディという同校独自の英語の学びのプログラム制作過程で生まれたと思う。それがキャリアガイダンスのプログラムや留学プログラム、大学受験指導プログラムに転移したのではないだろうか。

もちろん、その転移の段階で、相乗作用が生まれ、ワールドスタディそのものも強化されて、システムができたのだし、これからもまだまだ発展する。iPadの導入などは、進化し続けるワールドスタディを象徴している。

今回は、大久保素子先生の中2のワールドスタディの授業を見学した。ワールドスタディに埋め込まれたプロジェクト型学習(PBL)の基礎を理解できると思ったからである。

東京女子学園 21世紀型授業(2)

東京女子学園では、キャリアガイダンス、ワールドスタディという大型プロジェクト型学習(PBL)の学びの体験のエッセンスを教科の授業の中に埋め込めないかどうか議論が起こり、プロトタイプは何かリサーチが始まっている。

というよりも、すでに暗黙知として埋め込まれているので、それを可視化する議論になっている。そのPBLの学びの体験が埋め込まれている数学の授業、小林俊道先生の高2の授業を拝見した。

聖パウロ学園 学びの質を求めて(2)

学びの過程が価値を生む

倉橋先生:かけがえのない価値は、聖パウロ学園の教育全体で作られます。生徒1人ひとりがこの総合的な教育の中で、それぞれに居場所を見つけて、それぞれの大切な価値を見出すわけです。一般には、その学びの場はイベントや部活とされ、授業はあたかも知識を優先する場として説明されがちです。

しかし、聖パウロ学園の場合、この豊かな自然や宿泊施設、イタリア修学旅行などでかけかがえのない価値を発見する準備は、授業の中にも埋め込まれています。かけがえのない価値ゆえに、発見もまたそう簡単ではありません。あらゆる教育のチャンスをその発見の場にしたいと思っています。

聖パウロ学園 学びの質を求めて(1)

聖パウロ学園は、高尾山に連なる森のキャンパス、宿泊施設、イタリア修学旅行という他校にはない学びのスペースに恵まれている。したがって、同学園の学びの質は測り知れなく豊かで、かつ独自のプログラムが展開している。

高橋博先生(理事長校長)、倉橋和昭先生(副校長)、本田佐和子先生(数学科教諭)、松原由典先生(生徒指導部長)が、聖パウロ学園の学びの質の可視化についてミーティングをしているシーンに立ち会った。大変興味深い話し合いだったので、一端をご紹介したい。by 本間勇人:私立学校研究家

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