第1部「情報共有」の締めには、工学院大学附属中学校・高等学校の平方先生、続いて三田国際学園の大橋清貫学園長がプレゼンを行った。平方先生は、これからの社会でなぜ21世紀型教育が必要となるのか、大橋先生は、保護者に選んでもらう学校作りについて、それぞれ語った。
「21会の新しい取り組みの考え方」 平方邦行(工学院大学附属中学校・高等学校校長)
ゆとり時代からグローバル時代になり、次に来るのはサバイバル時代である。これを生き残るために、ワークショップ等を通じて授業を変革し、それによって人材を育てていかなければならない。平方先生の主張はロジカルで明快だ。
「新しい学校づくり 世界を変える画期的教育」 大橋清貫(三田国際学園 学園長)
今、「英語教育」「グローバル教育」「思考力教育」を謳わない学校はないだろう。では、それぞれの差はどこにでるのか。それは、それぞれの学校の「本気度」「本物度」「結果」である。
では、本気の・本物の・結果が伴うような英語/クローバル/思考力教育を行うためには何か必要なのか。大橋先生はここで自ら実践してきた秘密を開陳した。入学してくるすべての保護者との面談を通して理解したこと。それは保護者こそが21世紀社会の最前線で、社会の変化をひしひしと感じているという事実である。したがって保護者がしてほしいと思っている教育に耳を傾け、それを実践するならばその学校は生まれ変わるのだ。
21世紀型教育の実践のために、大橋先生が着手したことは教員向けの研修である。研修を行うことによって、意欲を持ってもらうことができる。つまり、本気の教育につながる。研修によって教員の授業もより本物に近づいていくだろう。そして、研修において実際に思考力を駆使して課題をこなすようなことが求められるのなら、それは教員の思考力の教育に、そしてひいては生徒たちへの教育にもつながるだろう。