静岡聖光学院 9月1日静岡国際シンポジウム その理由

7月定期テストが終わったころ、6月末の1週間、マレーシアの国際サミットに参加してきた中高生4名が、星野校長を訪れ、報告をしました。「東南アジア各国各校のプレゼンテーション力のレベルが高く、大いに刺激をうけました。それで、自然に自分たちもそのような姿勢が身についたと思います。」「東南アジア各国の英語≪運用力≫の高さには舌を巻きました。」など、普段から英語を使って何かをすることや発信することが、大切だということに気づいたと生徒たちは興奮して語りました。今後の中高生の成長が楽しみだと星野校長は手ごたえを感じたということです。

静岡聖光学院の海外研修は、一般的な語学研修ではありません。今回の国際サミットのように、東南アジア各国のエスタブリッシュスクールが挑んでいるSTEAM教育を通して生徒が発案発明するマシーンや企画を競い合う体験をしてくるのです。

つまり、英語やICTを道具として、アイデアと世界をいかに変え、いかに平和で幸せな社会づくりを共有するかという議論や討論、発信の体験をしてくるのです。ジェントルマン教育のグローバル体験にチャレンジするという機会が11カ国で行われているのです。このこと自体破格なグローバル教育です。

また、ジェントルマンには、こういった思考力や創造力のみならず、スポーツマンシップも重要です。互いに競いつつも互いに尊重し、高め合っていくリーダーシップを養うことはジェントルマン教育の大きな柱です。

ジェントルマン教育のルーツであるイートン校やハーロウ校のようなイギリスの名門私立学校のラグビーチームが、静岡聖光学院を訪れ、スポーツの国際交流をするほどです。

そして、他国の国際サミットに参加しているうちに、生徒たちは星野校長と、静岡聖光学院でも開催しようと意気投合しました。お世話になるばかりではなく、自分たちもおもてなしをしたいという、本格的な国際交流が生まれたのです。

世界は多くの国のグローバル市民と協力して創っていくことが肝要ですが、なかなかそうはいっていません。日本がリーダーシップやコミュティシップを発揮することも少ないのが現状です。中高のグローバル教育といっても、そのほとんどが英語教育の延長です。

世界の中高生が協力して未来を創っていく。この過程で、生徒は、1人ひとりの才能を開花していきます。才能を使いたくなります。そんなジェントルマン教育が生まれているのが静岡聖光学院です。

もともと静岡聖光学院は学習指導要領の枠の中の優秀生を育てることをしてきませんでした。カトリック修道会が創設しましたから、創設者ピエール・ロバート神父は、世界的な視野で学ぶことを理念として掲げていました。

したがって、学習指導要領という限られた中で競争して、トップ層になれない中堅層とか凡人とかみなされている生徒の中にまだまだ本当の才能があることを信じて、見出して、その才能を実現していく実績を持っている星野校長は、ピエール・ロバート神父と理念を共有できたのです。

この伝統を土台に、今の中高生はグローバルネイティブで、デジタルネイティブというZ世代ですから、彼らが生き生き自分の才能を発揮できる環境を模索してきたわけです。静岡聖光学院のラグビー部はかつては弱小チームでしたが、週に3日のクラブ活動で、いかに強豪校と対等に戦うかを実践し、今では同校のラグビー部が花園で活躍するようになりました。

ちょうど部活動の在り方を改革しようとしているスポーツ庁の鈴木大地長官の目に留まり、実際に長官も静岡聖光学院を視察し、日本のこれからの教育について、情報交換をしたほどです。それがきっかけとなり、今では、生徒が主体的に部活動サミットを開催し、ムーブメントをつくっています。

もちろん、普段の授業もきっちり行っていますが、今問題になっているZ世代の学びへの諦めを吹っ飛ばす新しい学びの方法PBLを実践しています。そこでは、議論し、深く考えることに没頭する授業が展開されています。そして、この議論や深い学びの必要性は、国内外のグローバルな教育活動と結びつき、モチベーションはますます高くなっているのです。

「凡人でもエリートに勝てる」新しいジェントルマン教育について、9月1日静岡国際シンポジウムで共有しましょう。

 

 

Tags: 
Twitter icon
Facebook icon