Created on September 30, 2019
富士見丘のグローバル教育のベースはどちらかというとイギリスです。もちろん、スタンフォードやシカゴ大学の米国の発想の影響もありますが、やはりイギリス経験主義、啓蒙主義、功利主義、カルチュラルスタディーズ、分析哲学、メタ倫理学などの伝統的というか真正なアカデミズムの流れがあります。それぞれ違いますが、なんといても「クリティカルシンキング」の保守本流はイギリスのアカデミズムです。
文化祭の模擬店ひとつとっても、上記のような写真にあるように、ユーモアあるクリティカルシンキングが発動しています。イギリス的パロディーが生き生きしています。SGH認定校として、全校でSGDsに取り組んでいることもあり、上記の写真の模擬店がジェンダー問題を風刺しているのはすぐにわかりました。
また、模擬店内は、宮崎アニメの世界が広がっていました。これも、格差社会への危機意識や自然破壊による大切なものの喪失感について問題意識のある宮崎駿ワールドを、自分たちが日ごろ追究しているSGDsの問題に重ねたのでしょう。
彼女たちの笑顔の背景には、そのようなこれまでの男性中心社会が破壊してきた自然と社会と精神の循環型社会創出への強い意志があったのです。
その強い意志は、今回の文化祭のペットボトルゲートに象徴的に表現されていました。文化祭全体の一貫したアートプロデュースもSGH校の活動の一環だったのです。