八雲学園 文化祭 今年もプログレス(1)

10月11日と12日に、八雲学園で文化祭が開催された。その内容はもちろん、盛り上がりも昨年の文化祭から更にパワーアップしていて、大変楽しくまわることができた。
 
今年の文化祭の統一テーマは、「Progress ~夢に向かって~」だ。文化祭の統一テーマは、毎年生徒から募集して決める。今年のテーマについて、近藤校長先生は、「これまで引き継がれてきた八雲学園の伝統を大切にしながら、時代に即した「新しき伝統」の中で、夢に向かい着実に前に進んでいく生徒達の意欲が感じられる」と述べている。そして昨年同様、「Welcomeの精神」も健在だ。by 松本実沙音: 21会リサーチャー(東大文Ⅱ)
 
 

あらゆる展示には生徒たちの工夫が感じられ、校庭や体育館で行われるパフォーマンスでは、観ている人を楽しませようとする姿勢が伝わってきた。また、食堂のランチョンマットは、よくみると全てデザインが違っていたりもした。おそらく生徒一人一人が、好きなキャラクターや絵を使って、オリジナルのものをつくりあげたのだろう。
 
文化祭パンフレットの中の挿絵も様々で、おそらく描き手が何人もいたのだろう。とにかく盛りだくさんで、全て挙げているときりがないような文化祭であった。この記事では、中学生の展示、新設の部、ドリル部、そして後夜祭についてレポートしたいと思う。
 
 
中学生の展示では、各クラスがそれぞれのテーマに沿ってリサーチした内容が発表されていた。去年はその情報量と視野の広さに驚かされたのをよく覚えているが、今年は、情報量はもちろん、展示方法へのこだわりと工夫が大変印象的であった。
 
例えば、中学二年梅組は、「2U FOOD」という発表をしていた。カップヌードルミュージアムまで出向き、食について学んだことをまとめあげていた。おもしろかったのが、教室の外に写真撮影専用スポットを設けたり、「八雲でたった一つだけのカップヌードルミュージアム」という名前でオリジナルカップヌードル看板をつくり、「保存方法」「製造場所」「賞味期限」などを書き込んでいたところだ。このような作る側も見る側も楽しめる工夫は、去年そしてこれまでから着実に引き継がれてきた「Welcomeの精神」という八雲の伝統の一つであると言える。
 
 
中学二年菊組は、「はい!K’s 映画館」という名前で、日本の映画の歴史をまとめていた。その内容は、日本映画の歴史・特徴・種類から、映画の制作方法や映画館についてなど、幅広く調べ上げられていた。自作ポスターや自作の映画館のメニューなども展示されていた。
 
中学二年藤組は、「歌舞伎座藤娘」という、歌舞伎のいろはを伝える発表をしていた。その情報量は、展示の紙が床についてしまうほどだった。私が強い印象を受けたのは、「入口」「出口」の案内が自作のちょうちんであった。細部までこだわっている様が伝わってきた。
 
このように、中学生各クラスの展示からは、観ている人たちを楽しませようとする姿勢、として、楽しませることを楽しんでいる生徒たちの「Welcomeの精神」を体感することができた。
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