八雲学園 グローバルリーダー養成WS 英語教育の一環

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八雲学園の教育は総合力ということを大切にしている。総合力とは、生徒一人ひとりが、多様な学びの環境や体験を通して、自分の世界を広め深めていくことである。もちろん、自分の世界とは独我論ではない。ウェルカムの精神を大切にしているのが何よりの証拠である。価値観や考え方、文化の違いを尊重しながら、自分の世界を世界中の人々が共感してくれる表現活動ができるリーダーシップ教育が、八雲学園の教育の総合力である。by 本間勇人 私立学校研究家
 
 
 
八雲学園の英語教育はあまりにも有名であるが、その教育がグローバルリーダーを養成するプログラムに連なっているという理解は意外と広まっていない。
 
中1にはいって、 すぐにレシテーションコンテストがある。英語力を育てる環境の1つであるが、学年全体、保護者の前で、自己表現に勇気をもって挑戦する機会でもある。
 
中2になるとスピーチコンテストに発展し、英語力にこんどは自分の世界を広げる作業がいよいよ本格的に始まる。
 
 
中学では、イングリッシュファンフェアといって、日本在住のネイティブスピーカーの講師80名とチームになって、いわば異文化交流カンファレンスを企画運営する。交流に参加する側であり、同時に運営する委員会集団でもあって、リーダーシップと個人の世界の両方に目配りする機会が開かれている。
 
文化祭や英語祭では、英語劇を行う。中3になるにつれて、ミュージカル風に発展するが、音楽ありパフォーマンスありで、自己表現のいわば総合芸術化が行われる。この段階では、英語力といより、人間と言語と芸術を総合的に体験することになる。
 
そして中3から高1になる春休みにサンタバーバラに全員で海外研修旅行に挑戦。姉妹校のケイトスクールの先生や生徒とも交流し、中3までに積みあげてきた英語力と人間力と自分の世界観を土台にコミュニケーションしてみる。
 
そして、ワクワク楽しい研修旅行を体験しながらも、ただそれだけでは本当の世界コミュニケーションができるわけではない。もっと英語力をもっと海外で勉強をということになる。毎年夏前に行うイエール大学との国際音楽交流で、その思いはますます募る。
 
 
そのモチベーションが、3ヶ月留学を生み、ラウンドスクウェアという世界のエスタブリッシュ私立学校400校のコミュニティのメンバー校になる機会もゲットした。
 
それは、いわば、世界の私立学校による世界会議で、そこで話し合うことは、文化交流のみならず、世界の問題を議論し、世界をよりよくするためには自分たちはどうしていくかというグローバルリーダーの資質を試されるビッグチャンスでもある。
 
そして、実際にそこに参加した勇気ある八雲生は、いくら歴史の知識や環境学の知識や政治経済の知識を持っていても、英語が堪能でも、世界に対する高い問題意識と自分なりのアイデアを持っていないと、議論に参加できない。参加できないということは貢献できないということと同じ意味なのだということを思い知らされて帰ってきた。
 
1人世界について思い巡らしているだけでは太刀打ちできない。やはりもっと勉強して、もっと議論する機会が欲しい。菅原先生と近藤先生は、すぐに彼女たちの想いをカタチにしようと奔走し、まずは有志が集まってグローバルリーダー養成WS(ワークショップ)をスタートした。
 
 
はじめ、身近な小さな出来事が世界の大きな問題につながっているという議論をしていこうと思ったようだが、先生方の期待を大いに裏ぎり、いきなり権力の弾圧の問題や家庭と社会の問題、なぜ不平等社会が生まれるのか、正義とは何か、高い意識のディスカッションがとびかった。
 
幾つかのグローバルゴールズ達成のためのフローチャートをチームで議論し、プレゼンもした。そして、まだまだ議論すべき新たな問題が生まれてきた。
 
菅原先生と近藤先生に、議論が自分の世界を掘り下げて行く経験がいかに大事か改めて実感できたので、このような機会をこれからもつくっていきましょうと大いに盛り上がった。
 
八雲学園の教育は、こういう体験の中から生徒自身の欲求にこたえる形で深まっていく。グローバルリーダー養成WS。また一つクオリティの高い教育が生まれた瞬間だった。
 
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