聖徳学園 世界と授業をつなぐ ミーティングスナップ

聖徳学園は、平成24年~25年度東京私立中学高等学校協会研究協力校として、電子黒板を活用した先進的な授業を展開。今年の高校入試では、その成果が支持されて人気沸騰。

この状況を中学入試にも反映させたいと、ICT委員会(イノベーション教育チーム)などが中心になって、「聖徳学園のユニークでグローバルスタンダード準拠」の教育の特色を、根っこのところから話し合った。

偏差値を吹き飛ばす学びのイノベーションの響きを、中学受験生の心に共鳴させようというのである。受験で悩む子どもたちの「運命を変える学び」の提案。by 本間勇人:私立学校研究家

最初は、ピアインストラクションとジグソー法で、聖徳学園の教育の基本を棚卸し。

聖徳学園の授業では、生徒1人ひとりのモチベーションが肝。それには、1人ひとりが、考え、想像し、自らの種をつくる必要がある。他者との開放系の対話がなければ、モチベーションは枯渇する。

いきなり、多人数で話すのではなく、まずはピアを形成する。ジグソー法で、メンバーをチェンジし、互いの情報の共通点と相違点を確認していく。

自分のスタンドポイントが確認できた段階で、いよいよプロジェクト型の協調学習。徹底的に議論する。今回は2チームに分かれて、それぞれのアイデアをコマめにプレゼンしながら、議論を深めていく。

1つのチームは「イノベーターを育成するのが聖徳学園の根本である」というテーゼを出した。もう一つのチームは「考える力を伸ばす教育が聖徳学園の根本である」というテーゼを出した。しかし、この2つのテーゼは、ディベートのように相反するテーゼではない。だから、どちらが是か非かという話にはならない。

むしろ、両者のテーゼに共通する発想や異なる発想を議論し、ミッシングリンクを浮かび上がらせるところに未来のデザインが見えてくる。2つのテーゼを統合するまでは、あえて急がない。あくまで、ICT委員会として、学内全体で共有できる「質感」を探し当てればよいのだというが伊藤校長の考え方。

イノベーターにしても革新的に考えられる人材にしても、結局は「白立を自立に変えられる」学びの環境(生徒の成長を阻む世の中のアカをおとして、タブララサを見出し、そこにその子自身が、自分の才能をデザインしていけるような学びの環境)が聖徳学園の根っこにあることをもう一度共有しよう。

「聖徳学園にしかない出会いがケミストリーを生んでいる」そのシステムをもっと堅固にしよう。2つのアイデアが出そろった。電子黒板も、今後導入するタブレットも、協調学習も、生徒そのような成長の支援の強力な学びの環境なのであると。

伊藤校長は、聖徳学園は、もともとダイナミックなビジョンをもっている。世間の風潮に合わせるのではなく、世界のダイナミックな動きをしっかりつかんで、飲み込まれるのではく、突出し続けることに挑戦しよう。それができる自信を今日のミーティングで感じたと先生方にエールを贈った。

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