2018年21世紀型教育機構の加盟校は、それぞれ創意工夫しながら新次元教育の挑戦の局面を迎えた。2011年から21世紀型教育をリサーチし、教育イノベーションを実現し、アドミッション・ポリシーを確立し、カリキュラム・ポリシーを実践してきた。そして、2020年には、そのディプロマポリシーがある一定の成果を出すタイムスケジュールを立てているのであるが、はやくも2018年の春の段階で、3ポリシーとしての成果がでた。
【図1】
もちろん、新しい局面を迎えたというコトは、1つのステージをクリアしたというコトを意味する。【図2】にあるように、21世紀型教育機構は、昨年からアクレディテーションを実施し、各加盟校が、21世紀型教育を一定水準以上の質を保ちながら、実践していることを検証した。
これによって、これまでの7年間の準備と試行錯誤を経て、C1英語、PBL、ICT、リベラルアーツの現代化(哲学×STEAM)、論理的思考力の育成、クリティカルシンキングの育成、クリエイティブシンキングの育成など多角的に21世紀型教育を行ってきていると確信した。
【図2】
アクレディテーションのスコアは、5段階で、3段階以上に位置しないと21世紀型教育を実践していると認定されないが、まずはすべての加盟校は3段階以上となった。しかし、それに満足することなく、今後も、さらなる上位の段階へとアップデートしていくことも互いに誓い合った。
しかし、ある意味21世紀型教育というステージには到達したことは確かで、これ自体大きな3ポリシーとしての成果である。
このアクレディテーションは、外部団体を形成し、そこに調査委託するわけで、自己評価とはまた違う評価である。より客観的に評価することができる。アクレディテーションの基準は、ルーブリックによって構成されているが、もちろん、この基準の正当性、信頼性、妥当性は、今後も検証していくことになる。
こうして、2018年は、21世紀型教育の質の向上に向けて、機構加盟校は独自の研修などで切磋琢磨している。今年5月27日(日)は、機構内での「プレ・グローバル教育カウンシル」を行い、加盟校の教師と生徒が、会場である富士見丘に集まった。
そこで、互いに到達した21世紀型教育における「学び」や「思考力」についてディスカッションワークショップを行った。その模様については、本サイトで既に公開しているが、極めて重要なことは、21世紀型教育の質向上だけではなく、つまり、今までのように、21世紀型教育をゴールとするのではなく、それは、今やスタート地点となり、今度は、そこから、新たな次元の教育に挑戦している加盟校の姿がくっきりと映し出されたことである。
すなわち、ゴールは到達されるや、新たなゴールにジャンプする足場になったのである。
2018年6月には、経済産業省によって、第一次提言としてのレポート「50センチ革命×越境×試行錯誤」が発表されたが、この提言の内容は、21世紀型教育機構が到達した21世紀型教育の内容をほぼ支持するものであった。
この提言が意味するのは、日本のすべての教育が――学校領域も超えて提言されているのだが――、20世紀型教育から21世紀型教育に100%シフトする時期が来たことを宣言しているというコトだ。
しばらく、日本の教育改革は、【図2】のように、一斉に21世紀型教育(名称はいろいろあるだろうが)に促進されることになる。
一方、21世紀型教育機構は、【図1】のように、そこが足場となり、そこから新しい次元へスタートすることになる。その新ゴールを、いったん「生徒1人ひとりの価値創造学校」になると設定したい。今まで、本機構は、一握りの成績優秀者を育てるファーストクラス育成から、生徒1人ひとりの潜在的才能が開花する教育環境を開発実施し、すべての生徒がクリエイティブクラスとして羽ばたいていく理念にシフトしようとしてきたが、いよいよこの実現に本格的に着手することになる。
かくして、2018年、21世紀型教育機構は、この新ゴールを、2024年に到達できるように動き始めたのである。