聖徳学園 創立90周年を起点に教育の質向上へ(1)

昨年2017年、聖徳学園は創立90周年を迎え、その記念事業の一環として、21世紀型教育の多様な学びの空間を備えた13号館を新しく建設しました。1階は、オープンでのびのびとした雰囲気のラーニングコモンズで、ICTを活用したSTEAM教育をベースとしてPBL活動ができるようになっています。

各フロアーも、Active Learning Roomを初め、300人程度を収容でき、軽スポーツも可能な多目的ホール、音楽室、美術・技術室、物理実験室、Global教育のための演習室など充実した学びの空間が設けられています。動画の作成・編集のためのスタジオ、本格的な茶室「幽玄庵」もあり、多様な文化活動を行える学びの場が広がっています。

聖徳学園の校長伊藤正徳先生は、「このような多様な21世紀型教育の空間が完成したということは、当然ながらそこで実際に教育活動が行われるていることを意味しています」と語ります。同学園は、もともと国際教育は盛んでしたが、地域と海外を結ぶ実際的な国際教育プログラムが展開するまでになっています。また、SGDsと関連する国際教育も展開しています。

ICTも授業や探究活動、STEAM教育など、あらゆる局面で活用されています。創立90周年を機に、いわばグローバル教育とSTEAM教育の多様なプロジェクトのプラットフォームが13号館になっているといえます。

しかしだからこそ伊藤校長先生は、「国際教育、ICT教育、STEAM教育が豊かに展開している今こそ、各教科の授業の質と教科横断的なつながりを充実したいと考えているのです」と熱く語ります。そこで、今年の夏、2日間にわたり教員研修を実施しました。プログラムは以下のような内容でした。

「e-portfolioの活用について」「聖徳学園のICT活用実践報告とApple Distinguished Schoolに向けて(学校改革本部長 品田健先生による)」「 東京大学入試問題検討会 英数国理社(各分科会開催)」「実技系教科学習会」「新学習指導要領とSDGsについて(校長伊藤正徳先生による)「夏期宿泊行事報告 中3カナダ研修、中3ニュージーランド研修 高校セブ島研修 2018中国北京市国際高校生サマーキャンプ 高校シリコンバレー研修など」「hyper-QUを使った学力を支える学習集団づくり(講師:早稲田大学教育・総合科学学術院教授 河村茂雄 先生)」「聖徳幼稚園・聖徳学園小学校の教育(幼稚園園長・小学校長 和田知之先生)」「2020大学入試改革・これからの英語教育と教科間連携について(講師:上智大学言語教育センター教授藤田保先生)」
 
 
たしかに、プログラムは多角的にぎっしりと詰まっています。しかし、教育活動の共有、eポートフォリオのシステムと大学入試改革における評価の転換、新学習指導要領の分析と適用、エビデンスに基づいたクラス運営、教科連携と英語4技能の関係など、立体的なプログラムになっており、これまでの活動の積み上げを前提に、今後ヴァージョンアップをしてこうというビジョンとその実現の意志が明快に表現されています。
 
 
 
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