工学院

工学院 非日常の日常で成長

2016日2月12日(金)、工学院大学附属中学校が、新しい中学入試を実施すると聞き及んだので、取材に立ち寄りました。「新しい」とはどうことなのか?2月1日から5日くらいまでで、東京の中学入試は概ね終了するのに、これから第5回目の入試を設定するというのはどういうことなのか?平方校長に尋ねてみました。

すると、21世紀型教育の必要性を感じている受験生に、今の中学入試市場は機会を全開しているわけではないというのに気づいたというのです。今年の受験生には我慢をしてもらい、来年からという考えもあるけれど、2月いっぱい中学入試の機会を設けられるのでるから、隗より始めよと思い立ち、未来を創る意欲のある受験生に「難関思考力入試」を新たに開設する決断をしたと平方校長の強い意志を聴くことができました。by 本間 勇人 私立学校研究家

(高校1年のダンス部の生徒といっしょに。中央 校長平方先生)

工学院 トビタテ!留学JAPAN参加を支援

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、21世紀型教育を推進し、C1英語やPIL×PBL型アクティブラーニング、ICT教育、海外大学入学準備教育など教育改革を強力に進めています。21世紀型教育を押し進めるということは、あらゆる領域でまだまだ残っている20世紀型ものの見方や考え方の壁を打ち砕くという構えです。

今回国家プロジェクトである「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」も、20世紀型留学から21世紀型留学に大きく舵を切った試みです。当然、21世紀型教育を促進している工学院は、生徒の未来を創るためにも、ダイバーシティの環境を整えていますから、このプログラムに参加したいという生徒のサポートをします。

今回、同学院高校2年生の岩本ゆりなさんが、挑戦し帰国。第2回朝日教育講座(朝日新聞社主催、協力AERA)で、留学体験報告を果たしました。by 本間勇人 私立学校研究家

工学院 中1から高3から大改革(2)

2020年大学入試改革の影響を直接被るのは、中1であるから、中1の新しい3つのハイブリッドクラスの改革がダイナミックに行われていることは納得がいくが、当面現行の大学受験システムがあるわけだから、他の学年はどうするのだろうと疑問がわいたが、それは全くの杞憂だった。

それに大学側も少しずつ変われるところから変わっている。だから、やはり中1以外は今まで通りでよいというわけにもいかない。そこで工学院は高3の大学受験指導も強化する改革を行っている。中1からも高3からもサンドウィッチ型大改革を行っているのである。

工学院 中1から高3から大改革(1)

6月4日、工学院は中1の3つのハイブリッドクラスの授業公開を実施。3つのクラスとは、ハイブリッドインタークラス、ハイブリッド特進クラス、ハイブリッド特進理数クラス。

今後グローバル大学入学準備教育が日本の教育においても必要とされる。実際、2020年大学入試改革は、イギリスの大学入学準備教育のシステムを範としているから、国内外問わず、クリティカル/クリエイティブシンキングを養成することは大切になるる。

また、そのための授業としてディスカッション型授業(PIL×PBL)の確立が喫緊の課題となる。それに今年の4月から取り組んでいるのが工学院であり、その授業の成果をはやくも2か月しかたっていない今披露することになった。by 本間勇人 私立学校研究家(開智国際大学客員教授)

工学院 カリキュラムイノベーション始まる

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、今年の中1から、ハイブリッドインタークラス、ハイブリッド特進クラス、ハイブリッド特進理数クラスの3クラス制を実施。授業の改革が生徒の才能を拓く教育をつくることになるという信念を先生方が共有し、昨年からハイレベル英語、PIL・PBL型のアクティブラーニング、ICTの導入、思考コードの創出などの準備をしてきた。

もちろん、これらはたんなる21世紀型スキルではない。同校の校訓である「挑戦・創造・貢献」という信念を生徒がグローバルな状況でより有効に発揮できるための学びそのものなのである。by 本間勇人 私立学校研究家

工学院 IB型考える授業公開(5)

今回の公開授業は、フィールドワーク、個人ワーク、PIL、PBLという一連のアクティブラーニングの手法を一望できたと同時に、中1から高3までの発達段階に応じて、そのようなアクティブラーニングの構成要素の組合わせによる≪衡平≫の創意工夫も感じられた。

中1のアクティブラーニングの創意工夫;講義→個人ワーク→PBL→プレゼン

中1の地理では、いきなり個人ワークを行うのではなく、ICTと黒板の両方を活用して講義をして知識の整理をしてから、それらの知識を活用して、ある程度見通しがつく、それでいて正解は一つでないフロークエスチョンを投じていた。

工学院 IB型考える授業公開(4)

PBLを授業で行うことはいかにして可能か?本来、1つのテーマについて数か月、1年、あるいは3年間ぐらい探求を深めていく学び合いの体験がPBL( Project Based Learning)と呼ばれている。それだけに、このPBLは生徒1人ひとりの世界観を広げ深めていくし、チームワークやリーダーシップ、メンターなどのコミュニケーション行為も育てていく。

しかし、21世紀型教育では、授業は知識を教えるのではなく、知識を活用する方法や好奇心を公共的な関心に広げていく学び方を学ぶことが目的になっている。というのであれば、PBL的な学び方、学ぶ意欲を授業で学ぶことは可能なはずである。

実際IB(国際バカロレア)のプログラムはそのようになっているわけだから、大学や企業における研究や開発のためのPBLではなく、学び方、学ぶ意欲、多角的な考え方、多様な発想法を学ぶ場として授業を捉え返そうとしているのが工学院の教師なのである。

工学院 IB型考える授業公開(3)

大学入試改革一体型の新学習指導要領に向けて改定作業がスタートしている。新学習指導要領の眼目は脱知識偏重教育。それを実現するために思考の過程を重視するアクティブラーニングが注目を浴びている。時同じくして、東大や京大の教授陣中心に、「聞くだけの授業は終わりにしよう」というインタラクティブティーチングの講義が、オンラインで行われる。大学の教員、中高の教員が主な対象者。

子どもたちの未来が開かれる期待が大きいが、残念ながら、すぐにアクティブラーニングの理論が教育現場の実践に結びつかない。というのも実践の経験値をくみ上げることが、現状では難しいからだ。なぜなら、今まで一方通行型講義形式でやってきたのだから、広くアクティブラーニングのサンプリングやプロトタイプがないのは当然だ。

そんな中、工学院は挑戦者として、手探りではあろうが、アクティブラーニングに学校全体で取り組み、自らプロトタイプを模索している。

(まずは、自分なりの考えをワークシートに整理していく)

工学院 IB型考える授業公開(2)

今週から、文科省はいよいよ学習指導要領改定の作業に入る。2019年から2021年にかけて段階的に実施する予定の大学入試改革一体型の学習指導要領改定の作業である。

大学入試が従来型の一点刻みの知識定着度を評価する試験から、学びの体験や高度な思考力など人間力全体を評価する入試にシフトするのに伴い、小中高の学習指導要領も「思考力・判断力・主体性」を重視し、脱知識偏重というカリキュラムイノベーションを開始する。そして、そのためには授業も一方通行的講義形式からインタラクティブティーチングやアクティブラーニングに転換する予定。

工学院は、このような動きを、先行して動いていた世界全体のグローバルラーニングの潮流から読み解き、すでに先駆けてカリキュラムイノベーションに挑んでいる。今回の公開授業は、その準備段階の様子をありのままに公開した。

問答法

工学院 IB型考える授業公開(1)

工学院は、2015年に入学する中1生から、3つの新しいコースを開設する。「ハイブリッドインタークラス」「ハイブリッド特進クラス」「ハイブリッド特進理数クラス」。また、2018年には、高1から「IB日本語DPコース」「文理特進コース」「医歯薬サイエンスコース」を設置する予定。

要は、文科省もスーパーグローバル大学を指定し、世界大学ランキング100位内の大学に肩を並べようとしているところからもわかるように、日本の大学受験勉強がグローバル大学入学準備教育に変化しようとしている。

工学院も、この動きを見通して、着々と準備を進めているが、その中間発表として、3日間に渡る公開授業を行っているので、取材した。by 本間勇人:私立学校研究家

ページ

RSS - 工学院 を購読