会員校別記事一覧

和洋九段女子 日々バージョンアップの21世紀型教育

今春の中学1年生から、和洋九段女子は、本格的な21世紀型教育を実施。中学生全員1人1台のタブレットを使って授業に立ち臨む。つまり、3年後の2020年大学入試改革に直面する頃、同校の生徒は全員21世紀型教育を体験して、新たな局面に挑戦できる態勢が整うわけだ。

昨年10月フューチャールームで、水野先生のPBL型授業を拝見したが、今回は、今春入学した中1の授業を拝見。ついこの間小6だった生徒とは思えないほど、リサーチ、編集ディスカッション、プレゼンを明朗に行っていた。訪れるたびにバージョアンアップしている同校の先鋭的授業。好奇心、モチベーション、意欲、挑戦心・・・に満ちたキャンパス空間が広がっていた。by 本間勇人 私立学校研究家

聖学院の授業でコペルニクス的転回体験。

聖学院のSGT(スーパーグローバルティーチャー)は、日々研鑽を積み、その成果を分かち合う「学習する組織」をつくりあげている。教師はとにかく多忙であり、一堂に会することは難しい。にもかかわらず、体育祭終了後や定期テスト終了後などわずかな時間を工夫して、PBL(プロジェクト)型授業のリフレクションを協働して行っていく。

自分の授業をプレゼンしたあと、参加者みんなで徹底的に分析し、生徒が基礎学力を向上していくための「知のスキル」を洗い出していく。授業という具体的な体験を共有し、ワクワクするような授業のイメージをシェアする。そのあと、分析し、21教育企画部長児浦先生を中心として先生方が創っている「聖学院6か年一貫教育 状況目標」に照合し、聖学院としての授業の信頼性・正当性・妥当性を検証していく。by 本間勇人 私立学校研究家

(定期テスト終了後、2時間の自主研修を設定。あっという間に駆け抜けた。達成感と未来への手ごたえを感じているSGTの笑顔はすてきだ。)

アサンプション国際小学校 理想的で実現力あるグローバル教育

今春、アサンプション国際小学校は、校名変更、共学化を果たし、イマージョン教育、PBL型授業、ICT教育という21世紀型教育のソフトパワーを一気に実現した。昨年、武井校長と教職員が一丸となり、基礎基本学力を育成する土壌であるPBL型授業の研修を実施。教職員全員がPBL型授業を展開できるようになった。

教育は<プロセス>の質が向上し続けると、その過程で雰囲気が膨らむ。共感できる興味関心がもてる雰囲気が醸し出されると、訪れた人々は共感共鳴共振する。今春応募者は飛躍的増。改革の針は成功のベクトルに触れた。

すでに昨年から実施する説明会はすべて予約がいっぱいになっていたが、その勢いは、今年も続く。7月、8月と行う学校説明会と入試体験はすでに定員に達している。教育のプロセスの質向上こそが、生徒や保護者にとって最大の魅力であることを示すシンボル的な学校である。アサンプション国際小学校の教育のカタチは、世界に認められる学校となろう。by 本間 勇人 私立学校研究家

(今回の記事で使う写真は、すべて同校サイトから)

東京女子学園 突き抜ける教師陣

東京女子学園には、地球思考委員会というプロジェクトチームがある。生徒1人ひとりの才能をいっしょに見出し、自分の言動即世界という地球共生に貢献するマインドを形成する教育活動やシステムのプロトタイプを構築していくチーム。

それを学内全体で授業で試行錯誤しながら、東京女子学園モデルとして強化していく。2013年から、PBLやC1英語、ICTの有機的な教育システムの組み立てを開始し、その全貌が明らかになり、すでに実践的な智慧として学内に広がっている。その地球思考委員会のミーティングに私も参加した。by 本間勇人 私立学校研究家

工学院 ミネルバ大学もうなるSGT教師陣

今月14日、工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、工学院大学新宿キャンパスで、プレス・リリースを行った。2018年4月から、工学院の高校がハイブリッド4コース体制にするという画期的な教育イノベーションを発表した。

同時に、八王子キャンパスでは工学院の中学3年生は、あのハーバード大学でさえも改革の刺激を受けざるを得ないイノベーションを起こし、世界で今話題沸騰の大学がやってきていた。それはミネルバ大学で、日本事務所代表の山本秀樹氏によるスペシャルプログラムが行われていた。

工学院は、大学のみならず中高も、新宿キャンパスと八王子キャンパスで同時に教育を展開していく動きが加速しており、他校には真似のできない教育イノベーションを生み出している。by 本間勇人 私立学校研究家

和洋九段女子 教育イノベーションを支える香り髙き教養

創立120周年を迎える今年、和洋九段女子は、教育のバージョンアップを実行。美しい花が開いた。今月17日、授業見学・クラブ体験・説明会を実施。中1から中3までの授業は、すべてPBL型(プロブレム・ベースト・ラーニング)授業だった。

そして中1は、今回は、すべてのクラスが英語の授業を行っていた。グローバルクラスとレギュラー・クラスのPBL型授業が展開された。どのクラスも、生徒は、タブレットを活用して、手持ちの知識をその都度広げながら思考し、対話し、プレゼンする授業。昨年から21世紀型教育改革に挑戦し、猛スピードで成果を挙げているのに驚いた。by 本間勇人 私立学校研究家

(今回はダンス部の体験ができなかったので、舞台で発表。しかし、それが圧巻だった。)

文化学園大学杉並 世界とつながるダブルディプロマ

文化学園大学杉並(文杉)は、2018年度から共学になることが決まり、コースも再編されます。カナダのブリティッシュコロンビア州(BC州)の統一試験資格が取得できるダブルディプロマコース(DDコース)は中学2年生からに前倒しされ、特進コースは英語4技能や大学入試「新テスト」に対応する内容に変わります。「感動の教育」のスピリットはそのままに、文杉の特長をより多様な角度から打ち出しました。今回の取材では、DDコースの深化について取り上げます。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家

富士見丘 世界標準の教育(3)

高2生のサスティナビリティ演習の5日前に、高1のサスティナビリティ基礎の授業も取材していた。生徒たちは「災害と地域社会」「開発経済と人間」「環境とライフスタイル」の3講座を一通り受講する。

高2からは、テーマを選択していくが、高1では、一通り社会のサスビナリティはいかにして可能か、多角的な視点から眺めておこうという意図があるのだろう。

ここにも、間口の広い視野を生徒全員と共有しようという富士見丘の丁寧な教育観がある。

富士見丘 世界標準の教育(2)

今年7月に、シンガポールの国際研究発表会に参加するのは、高3生チームであるが、このチームだけが、特別な問題意識をもって、創造的な問題解決を行えるのではない。

富士見丘生全員に、「サステイナビリティの視点に立った社会課題への高い問題意識を持ち、他者と協働して問題を発見し、解決に導く思考力と行動力を身につけ、海外の人と英語で意見交換できるコミュニケーション力を鍛えていく」教育環境があるというところが、実にダイナミックでなのある。

しつこいようだが、機会を与えるけれど、それを活用できるのは、選抜された一握りの生徒で、ゲットできるかどうかは自己責任だという競争優位の教育ではない。全員が学べる環境を設定して、全員が高みにジャンプできる可能性や希望がある学校が富士見丘だ。

(高2のシンガポールフィールドワークの準備をするサスティナビリティ演習)

富士見丘 世界標準の教育(1)

SGH認定校として3年目を迎える富士見丘。そして、SGH1期生ともいうべき現高3生は、早くも数々の成果をあげている。

たとえば、今年、3月19日(日)に関西学院大学で開催された全国スーパーグローバルハイスクール課題研究発表会(SGH甲子園2017)において、現高3生のチーム(当時高校2年)がプレゼンテーション部門(英語発表の部)で優秀賞を受賞した。

同時に、優秀賞3校の中から1校が選出される審査員特別賞も受賞し、7月に開催される国際的な研究発表会「Global Link Singapore 2017」に最優秀校とともに招待されることとなったのである。by 本間勇人 私立学校研究家

香里ヌヴェール学院 教員研修「主体的・対話的で深い学び」をシェア

今春から、共学化、校名変更、21世紀型教育改革を実行に移した香里ヌヴェール学院。国際バカロレア(IB)及びIBの私立学校バージョンのラウンド・スクエア同様、教師も生徒も共に探究者である。定期的に教員が一丸となって研修を行っている。

PBL(プロジェクト型学習)という探究型授業を基礎に教育活動や授業が展開している。多様な学習スタイル、思考のスキルももちろん大切であるが、それは問いの世界にどれほどかかわるかその重要性が大切である。by 本間勇人 私立学校研究家

聖学院のSGTは知のアーティスト。

聖学院は、21教育企画部(部長は児浦先生)を中心に、21世紀型教育を推進している。特にPBL(プロジェクト学習)の授業への応用を進める教師(SGT:スーパーグローバルティーチャー)は、どんどん増えている。

聖学院のSGTは、メディアでも頻繁に取り上げられる「思考力入試」を開発しているが、そこにはふだんのPBL型授業のエッセンスがあり、言うまでもなく、そのエッセンスを普段の授業に活かしている。今回は、普段のPBL型授業のブラッシュアップの研修の取材者及びアドバイザーとして参加した。by 本間勇人 私立学校研究家

(聖学院のSGTは、高校の体育祭終了後、疲れているにもかかわらず、自主的に研修を行うほどパワフル。)

八雲学園 イエール大学と感動のリベラルアーツ連携<了>

声楽部から始まった音楽による<empathy>は、glee部、軽音楽部、吹奏楽部へと進むにつれて、拡大しダイナミックに展開していった。八雲学園の豊かな音楽活動に改めて感動したが、イエール大学のWhimメンバーのジャンルを超えた音楽性に、あらゆることに好奇心を抱き、領域横断的に<empathy>を響かせる何か強靭な精神性を感じないわけにはいかなかった。

(軽音楽部とロックンロールで弾けた。)

八雲学園 イエール大学と感動のリベラルアーツ連携②

Whimのメンバーと八雲生が、<stranger>から<community>に変容するにはどうしたらよいか。それは、もちろん、コミュニケーション。毎年、最初は日本文化や日本の食事をいっしょに体験する。しかし、今年は様子がかなり違ってた。

八雲学園 イエール大学と感動のリベラルアーツ連携①

今年もイエール大学の女性コーラスチーム“Whim’s Rhythm(通称Whim)”が八雲学園を訪れた。もう5年目だ。Whimは、プロのチームではない。イエール大学の在学生で女性のみで構成されるチーム。
 
しかし、プロ顔負けのコーラスチームで、選抜された優れた人材が集まっている。優れているというのは、音楽の才能があるのは大前提で、それだけではなく、スポーツや学問、芸術など多様な潜在的才能の花を開かせる自分に挑戦し続けるマインドセットがなされているということを意味する。
 
つまり、豊かなリベラルアーツをイエール大学で学び優れた成績を収めているのだ。by 本間勇人 私立学校研究家
 
 

八雲学園 八雲式PBLの奥義

来春、八雲学園は、共学校化する。どんな学校に変わるのか?5月20日「第1回ミニ説明会と体験教室」は満席となった。説明会では、八雲学園が積み上げてきた教育の総合力と先鋭的なグローバル教育を、女子だけではなく、未来を拓く子どもたちすべてに機会をつくる時代がやってきたがゆえに、共学校化を決断したのだということについて語られた。

理科の体験教室では、未来を拓くアカデミックなサバイバルスキルについて学んだ。アカデミックなサバイバルスキルとはCT(Critical & Creative Thinking)スキルである。by 本間勇人 私立学校研究家

順天「探究型サイエンス×グローバル」の風格

順天で高2生のサイエンスクラスのポスターセッションが行われるというので取材に行ってきました。順天は、スーパーグローバルハイスクール(SGH)としての研究活動や、イングリッシュクラス(Eクラス)での4技能重視の英語授業など、グローバル教育の面がよく話題になりますが、もともと和算の大家としてその名を馳せている福田理軒によって創立された順天堂塾にそのルーツがあります。理軒と言えば、黒船来航時にその大きさを測量する技術を紹介したり、西洋の筆算を日本に広めるなど、江戸時代から数学の理論を実践に応用していた人物ですが、この理軒の進取の精神に則った探究型理数教育のミームが順天には確実に受け継がれています。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家

三田国際 未来を拓く「基礎ゼミナール」

三田国際学園中学校・高等学校(以降「三田国際」)の本科では、中2から週2時間「基礎ゼミナール」を実施している。「経営」「理論物理」「アプリ制作」「遺伝子工学」「細菌学」「言語記号論」というような学問的な背景が横たわっている探究テーマをPBLスタイルで研究していく。

今回、田中潤教頭の「経営」をテーマにした基礎ゼミナールの様子を拝見した。by 本間勇人 私立学校研究家

(文化祭という擬似市場で商品を販売する株式会社を創業する起業家プログラム。中3に社長・副社長がいて、中2・中3と協働して株式会社を運営していく。田中先生はコンサルタントさながら。)

工学院 さらなる挑戦

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、21世紀型教育を完成するべくさらなる挑戦に取り組んでいる。それは、2020年大学入試改革で予想される大学入試問題の研究を通して、そこから越境する知の領域に拡大する授業のGrowth Mindsetに取り組むという教育活動。

21世紀型教育というと、巷では、多様な経験を積み上げ、創造的な活動をすることが第一の目的で、大学合格実績は二の次であるという間違ったイメージがある。それは全く違う。そのような考え方は学校や教師の立場の話であって、先鋭的な21世紀型教育はあくまで生徒の未来の生き方の可能性をいまここで共に考え、関門を乗り越えていくというところにある。その生きていく道に大学進学があれば、当然そこを突破する。

ただし、そのとき、21世紀型教育は21世紀型教育、大学進学指導は大学進学指導と二項対立にはもっていかない。両方を融合するというのではなく、両者は1つのシステムに収まるのである。by 本間勇人 私立学校研究家

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