工学院大学附属中学校・高等学校のブースは、受験生と保護者でいっぱいになっていた。5人以上の教師が同時にすべての組に個別対応していて、機動力が発揮されていた。平方校長も自ら熱く対応していたのには驚愕。
教師はみな、説明を受ける人の目を見て、身を乗り出すようにして話していて、全体的に情熱的な印象。保護者も、質問をたくさんして真剣に聞いているようであった。また、教師は保護者の反応や質問に臨機応変に対応していた。パンフレットを丁寧に活用し、その内容を細かく熱くプレゼンする様子に気遣うこころが伝わってきた。
瞬間の合間に、平方校長に「貴校のアピールポイントとは?」という質問すると、21世紀型教育(グローバル教育やGIL、リベラルアーツ)である。そのような方針はこの4月に本格的に稼働したが、入学試験などの面から6年間の教育全般に関して具体的に動いているということだ。
今のままでは日本の高等教育はおかしくなってしまう。本校でも生徒が難関大学に進学できるような教育内容になっているが、それが一番の目的になってはいけない。教養を持った視野の広い子どもを育てることを目的としている。
英語・数学・理科が重要だが、その他の教科といかに連携が取れるかが大事なのである。そして、英語教育は必要だがそれだけではなく、リベラルアーツまでしっかり学習しないと幅の広い学生は育たない。IB(国際バカロレア)のワークショップなどにも本校教員がアグレッシブに参加するのも、そこを踏まえているからだ。
文部科学省もそういった方向に動き始めていることは歓迎だが、時代の動きは速い。ゆったりとやっていたのでは間に合わない。速く広く深く動いていくには、私立学校の俊敏力は欠かせない。
平方校長は未来を見据えながら、いまここで何をすべきか明快に応えてくれた。