工学院

SGT教育研究プロジェクト〜循環型社会を目指すワークショップ

(写真提供は児浦良裕先生)

8月11日と12日の2日間、教育研究センターのSGT教育研究プロジェクトのワークショップが千葉県木更津市のクルックフィールズで行われました。

SGT教育研究プロジェクトは、聖学院の児浦良裕先生や工学院の田中歩先生が主席研究員として活動してきたSGT教育研究会から新たに創設されたプロジェクトです。

このプロジェクトではフィールドワークをその根幹に位置付けています。そうすることで、より地球環境の問題をリアルに捉えることができることがひとつ。また、対面だからこそ発揮される全体的で統合的なコミュニケーションが「フィールド=場」のパワーを高めてくれることも狙いに入っていたのでしょう。

(写真提供は児浦良裕先生)

工学院 創造的緊張感を持続する組織(2)

工学院は、「挑戦・創造・貢献」を理念としています。この根本には「自由」があります。自由が前提だからこそ「挑戦・創造・貢献」が可能なのです。エントランスホールには「真理は自由にす」というグローバル精神が刻印されているぐらいです。

「自由」。もちろん、「自律」と表裏一体ですから、個人主義とは違います。「貢献」という理念がそれを支えています。さて、この意味での「自由」が、授業の中にも反映されているために、正解が1つでない問いが中心となる創造型PBL授業ができるわけです。つまり、「真理が自由にす」という自由が文化遺伝子としてあったからこそ21世紀型教育にも踏み出せたのでしょう。

工学院 創造的緊張感を持続する組織(1)

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」と表記)は、八王子という私立中高一貫校志望者が23区に比べかなり少ないエリアにあります。もともと日本の私立中高一貫校に進学する割合は、全国の同年齢人口の7%。一般には公立中学と私立中学の選択を考える家庭は少ないのです。

一方東京の23区は、区によっては20%近く進学を考える層がいる私立中学受験王国です。ところが、八王子エリアはというと、同じ東京都にありながら、全国レベル。東京における私立学校の経営としては、極めて不利な困難を極める立地条件です。

それがゆえに、このエリアでサバイブするために、先生方はイノベーティブな教育活動を徹底しています。by 本間勇人 私立学校研究家

(中学の理科の授業、Fab Labも備えた図書館で創造型PBL授業。工学院のPBL授業のプロトタイプ。)

工学院の進路指導(了)受験勉強を通して本質をつかむ

三人の卒業生の座談会を終えて、そこに立ち会った校長平方邦行先生と進路指導部主任の新井利典先生は、すぐにリフレクションしていました。新しいハイブリッドとしてのクラスやコース分けが完成したのは、今の中1から高1。高2はプレ改革期で、ハイブリッドインターコースが、週に一度工学院大学の新宿キャンパスで、大学の講義なども受講するようになりました。

したがって、今春の卒業生は、システムとしての21世紀型教育改革の影響は受けていません。しかし、今回の座談会を通して、その改革の精神的な良い影響があったのではないかと、先生方は手ごたえを感じつつ、一方で新たに洗練していく部分も発見し、対話がどんどん広がっていきました。

(左から進路指導部主任新井利典先生、校長平方邦行先生。二人の対話はさらに詰めていくポイントをめぐって、広がっていきました。)

工学院の進路指導(2)中高時代の学びが大学で役に立つ

昨年に続き、今春の卒業生たちも、それぞれ「合格体体験記」を後輩のために残しました。この分厚い冊子を編集した進路指導部主任新井利典先生は巻頭言でこう語っています。

「今年度は17名の卒業生が執筆を引き受けてくれたたため、100ページを超える大作となりました。・・・これを読む在校生は、卒業生からのメッセージだと捉え、自分の学びに生かしてほしいと思います。」

「一人一人の個性が違うように、学び方も人それぞれです。自分自身の勉強方法は、周りのアドバイスに謙虚に耳を傾けながら、自分自身で模索するしかないのです。そのことを忘れずに、先輩たちの経験を参考にしてみてください」。

工学院の進路指導(1)自分で踏み出すきっかけ

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」と表記)といえば、グローバル教育とSTEAM教育を土台とした21世紀型教育です。しかし、今春同学院の歴史始まって以来の大学合格実績を出した学年は、まだ全面的に21世紀型教育改革システムが展開していない学年。
 
ただし、探究論文という21世紀型教育の中核的な学びの一期生ということもあり、興味と関心のあることについて、自分で考え、探究の道を、やはり自分で踏み出していく学びの習慣が浸透していたのです。
 
ある意味、これこそが21世紀型教育の肝で、現在、工学院がこのような新しい教育を展開できているのは、卒業生が自分で自分の道を踏み出す精神的なミーム(文化遺伝子)があったからだともいえます。
 
学校に限らず、イノベーションが成功する組織には、精神的な文化遺伝子ともいえる伝統が核としてあるからです。3人の卒業生との対話がそれを明らかにしてくれました。
                          by 本間勇人 私立学校研究家
 
 
(左から新井先生、木戸くん、早川くん、菅谷くん、平方校長)
【座談会参加卒業生】
木戸直輝 都留文科大学 教養学部 学校教育学科
菅谷遼太 法政大学 理工学部 電気電子工学科
早川拓未 中央大学 法学部 法律学科

工学院 ライティングパワーが新しい学びを開く

工学院の21世紀型教育改革は4年目を迎える。プレ改革を入れると5年目。新高2が、そのプレ改革の学年にあたるが、すでに改革を牽引する学びの成果をあげている。

高1に引き続き高2のハイブリッドインタークラスの担任であると同時に、日本の教育における新しい学びのリーダーである石坂雪江先生(英語科)と今年から高校の教務主任に就任した田中歩先生(前英語科主任)がさらなる学びの新しいカタチを語る。 by 本間勇人 私立学校研究家

(左から石坂雪江先生、田中歩先生)

工学院 英語はプラクティカルに

これからの英語教育において、4技能英語、PBL、ICTは、いずれも欠かせない要素。しかし、一方で知識や文法軽視の短絡的な発想も広まっている。そしてまた相変わらず、まず知識や文法を学ぶことが基礎学力だという昔ながらの短絡的な発想も根強い。

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」と表記)の英語科主任田中歩先生は、生徒が英語を使う環境に置かれたときに、どのように英語を使ってコミュニケーションするのか、その実際的な場を授業ではマインドセットしているため、そのような2つの短絡的発想は、工学院の英語科では、そもそもないと語る。by 本間勇人 私立が校研究家

工学院 ミネルバ大学もうなるSGT教師陣

今月14日、工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、工学院大学新宿キャンパスで、プレス・リリースを行った。2018年4月から、工学院の高校がハイブリッド4コース体制にするという画期的な教育イノベーションを発表した。

同時に、八王子キャンパスでは工学院の中学3年生は、あのハーバード大学でさえも改革の刺激を受けざるを得ないイノベーションを起こし、世界で今話題沸騰の大学がやってきていた。それはミネルバ大学で、日本事務所代表の山本秀樹氏によるスペシャルプログラムが行われていた。

工学院は、大学のみならず中高も、新宿キャンパスと八王子キャンパスで同時に教育を展開していく動きが加速しており、他校には真似のできない教育イノベーションを生み出している。by 本間勇人 私立学校研究家

工学院 さらなる挑戦

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、21世紀型教育を完成するべくさらなる挑戦に取り組んでいる。それは、2020年大学入試改革で予想される大学入試問題の研究を通して、そこから越境する知の領域に拡大する授業のGrowth Mindsetに取り組むという教育活動。

21世紀型教育というと、巷では、多様な経験を積み上げ、創造的な活動をすることが第一の目的で、大学合格実績は二の次であるという間違ったイメージがある。それは全く違う。そのような考え方は学校や教師の立場の話であって、先鋭的な21世紀型教育はあくまで生徒の未来の生き方の可能性をいまここで共に考え、関門を乗り越えていくというところにある。その生きていく道に大学進学があれば、当然そこを突破する。

ただし、そのとき、21世紀型教育は21世紀型教育、大学進学指導は大学進学指導と二項対立にはもっていかない。両方を融合するというのではなく、両者は1つのシステムに収まるのである。by 本間勇人 私立学校研究家

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