自分にとってグローバル人材とは?
――今校長先生からそれぞれグローバル人材とは何か感じてきてもらいたいという話がでましたが、皆さんが留学する前にイメージするグローバル人材とはどんな感じですか?
Kくん:たぶん留学から帰ってきたら変わっているかもしれないですが、現段階では、英語を使って海外で仕事をして生活できるスキルや専門知識を持っているというイメージです。
3週間のオーストラリアのホームステイで、一緒に学びんだり話しをしながら、自分の中で「何か」が変わっていく感覚があったのですが、このような感覚を仕事の中で形にしていける人なのではないですか。現実的ですけど。
Tさん:Kくんはすでにクラスでもリーダーシップを発揮しているから、そういうはっきりしたことが言えると思うのですが、私はグローバル人材とはという前に、私自身がもっと積極的にオープンにコミュニケーションをとれる人間になってきたいと思います。
将来英語を使う仕事をしたいと思っていますから、必ずそのような積極性とかチャンレンジ精神は必要になると思います。そういう精神をもった人材をグローバルな人材というのかもしれないと、自分のことを振り返って思うのです。
Nさん:私は工学院のキャリア教育の一環で大学のオープンキャンパスに行ったとき、ドイツ人の先生が、各国の法律を比較することの大切を語っているのを聴いて、法律というものに関心を持ちました。
先ほども言いましたが、母国語が英語でない友達と会って話をすると、当たり前ですが文化や価値観が違います。その理解を深めるには、法律という制度の違いも知る必要があるわけですが、グローバル人材とは英語が使えるだけではなく、価値観の背景にある制度まで知ることができないと、世界の中の1人として動けないのではと、まだ感覚的なのですが。
Kくん:海外で働くとか国内で働くという地理的な違いよりも、そのような価値観の違いやシステムの違いを知ることはもっと大切だと思います。日本に帰ってきて、この国が安全だとしみじみ思いました。それはそういうシステムが整備されているからかもしれません。
2020年に東京でオリンピックが開催されますが、もしかしたら、外国の方といっしょに仕事をしているかもしれません。今はとにかく、まずは大きく成長して帰ってきたいです。
Tさん:そのためにも、私たちは日本のことをもっと知らなければなりません。留学の準備として、料理をはじめ日本の文化を改めて学んでいこうと思います。そして、今度こそ思い切ってコミュニケーションをとってきたいと思います。
Nさん:私も今の自分を大きく変えたいです。多くの国の人と話をしたり、それぞれの国の法律の比較をしたりすることで、自分を世界の中の1人として見ることができるようになってきたいのです。
島田先生:プレッシャーに感じないで聞いてほしいのですが、これだけの数の生徒を、3ヶ月留学に送り出すのは、工学院初まって以来と言った方がよい。そういう意味では、みなさんはフロントランナーです。未知の体験を持ち帰ってきて、まずは工学院の生徒にみなさんが感じてきたことや考えてきたことを伝えることは、大きなグローバルな活動の第一歩です。