Created on May 12, 2022
教育研究センター主席研究員の児浦良裕先生(聖学院)からは、2021年度の活動報告と2022年度の活動計画についてのお話がありました。昨年度はSGTアワードを創設し、若手の先生方が自校での活動をより大きな場で共有し合う機会ができました。その中心メンバーとして、児浦先生とともにSGTをサポートするのが田中歩主席研究員(工学院)、新井誠司主任研究員(和洋九段女子)、田代正樹主任研究員(静岡聖光学院)です。そこに、2021年度のSGTアワードで最優秀賞を獲得した染谷昌亮先生(文化学園大学杉並)が加わることとなり、5名のチームで今年の教育研究センターを牽引していきます。
2022年度は、「SGT研究プロジェクト活動」と「SGT教育研究会」という二つの柱を中心に据え、リアルとオンラインを駆使しながら活動していくことが説明されました。5名のメンバーがそれぞれの思いを語ってくれました。共通していたのは、横でつながるフラットな組織体として機能する教育研究センターの組織体は、学校を越えたシナジーを生み出し、21世紀型の教育を推進する行動指針になるということでした。今年は、さらに多くの若手の先生が参加し、盛り上げてくれると期待されます。それと、「プロジェクト活動」には、今年21CEOの理事に復帰した本間勇人先生(聖パウロ学園校長)からメンターとして助言をいただくということですから、ますます楽しみです。
事務局からは、SGMやSGTの活動がよりグローバルに展開できるための環境として「多言語化とプラットフォーム化」という提案がありました。リアルとオンラインのハイブリッド環境はこの日の定例会がまさにそうであったように、ウィズコロナの時代においては日常的なものになったと言えます。今後は、時間を越えた非同期型の授業やプロジェクトを運営するために、プラットフォームをベースに活動を共有していくこと、さらには言語の壁を越えるために、翻訳ツールを駆使しながら、映像などのビジュアルに加えてテキストベースでの議論や対話の蓄積を行っていく方向性が共有されました。
ここから各校の近況報告と2022年度の抱負が発表されたのですが、2年半前の定例会と大きく違ったのは、各校の代表として集まった先生方が若くなっていたこと、そしてまだ数としては少ないものの女性の先生もそこに姿を見せていたことです。これも新たな時代の変化の兆しとして感じられました。それは若手の先生とトップマネジメントを繋ぐ役割がますます重要になっているということです。学校内のコミュニケーションがトップダウン型から共創型(Co-creation)に変化しているのでしょう。学校内のコミュニケーションこそが生徒の学習環境や学習スタイルに大きな影響を及ぼすことを考えれば、こういうところにも21世紀型教育機構の学校の先進性が表れていると感じられました。(続く)