会員校別記事一覧

工学院 思考力テストの準備完成(1)

来春中学入試で、工学院は「思考力テスト」を導入。12月7日(土)、入試本番模擬体験で、予想問題がお披露目された。一般入試の本番模擬試験と解説授業の中にきちんと織り込まれて開催。

全体でおよそ200名集まる中、同テストの会場も2クラスも開設する盛況ぶり。グローバル人材育成時代に重要な社会参加への関心を深め、問題を自分で判断して解決していく思考力が注目されている象徴的イベントとなった。

また、最近公表されたPISA2012の報告もあり、日本の教育改革の「思考力重視」路線に拍車がかかっている。時代を読んで、時代を牽引する工学院の21世紀型教育の全貌がみえてきた。by 本間勇人:私立学校研究家

聖学院 「思考力セミナー」進化する

先月、『聖学院 「思考力セミナー」高次思考力を育てる』を書いたばかりだが、生徒の発達と同じように、学内で自主研修を行いビジョンを共有し、「思考力テスト」のチームワークが強化された結果、その対話が早くもケミストリーを生んだ。

11月9日に行われた「第4回思考力セミナー」は、クリッカーを活用し、生徒が自分の意識を数学的考え方に結びつける「開示悟入」のプログラムとなった。by 本間勇人:私立学校研究家

(「思考力セミナー」の対象は中学受験生。聖学院の教科学習の土台になっている「ものの見方・考え方」を共有している。聖学院の授業は、国語を考える、数学を考える、理科を考える・・・だけではなく、国語で考える、数学で考える、理科で考える・・・という構造になっている。つまり、考えるコトを考えるという高次思考を大切にしている。イギリスやアメリカ、シンガポールなど各国の世界標準の学びは、このレベルまで到達しているので、21世紀型教育を実践している聖学院も同じ地平に立っている。)

聖学院 「思考力セミナー」高次思考力を育てる

昨今、聖学院は、その教育の質とその積み上げによる成果としての大学合格実績や海外大学の実績が評価され、メディアで頻繁に取り上げられるようになっている。

その教育の質をどのように作り上げているのかリサーチした。 by 本間勇人:私立学校研究家

戸板 New Toita いよいよ発信(1)

昨年4月から、戸板は不易流行をダイナミックに転回させた。今年の新高1からスーパーイングリッシュコース、スーパーサイエンスコースを立ち上げる。そして授業は講義形式から「相互通行型」にシフト。

そのために、この1年間、正解が一つでない重要な問題を多角的にディスカッションしながら考える授業を準備してきた。そして今年の入試問題に、その授業の考え方をアドミッションポリシーとする「思考力問題」を埋め込んだ。New Toita号はついに船出したのである。by 本間勇人:私立学校研究家

左から今井誠先生(入試広報部部長)、大泉洋幸先生(英語科)、川口亮先生(理科)原田啓志先生(進路・学習指導部部長)

戸板 大学入試直結の中3経済の授業(1)

戸板の広報部長今井先生は、自らも政治経済の授業を担当している。New Toitaの発信の要諦は、スーパーサイエンスコースとスーパーイングリッシュコースであるが、重要なことは、そのコースのカリキュラムが成立するための「中高6年間の授業の質」。質は、1時間の中で、どれだけ知識が結び付けられ体系が広がるか、その密度で測定される。

そして、知識と知識が結びつくには、一方通行の講義ではなく、相互通行の対話がカギである。そう今井先生は常に説いている。しかし、大事なことはその理念をどこまで実現できるかどうかである。学校の顔として「相互通行型授業」を説く以上、自らその実践者でなければならない。その覚悟の授業を取材した。 

                                                by 本間勇人:私立学校研究家

戸板 21世紀型授業のプロットタイプの完成

今年4月から、戸板の教育の進化は驀進の軌跡を描いている。スーパーサイエンスコースとスーパーイングリッシュコースの準備とそこからバックキャスティング手法で、中学から高校までのシラバスイノベーション、そしてそれに伴う授業イノベーションと加速しているのである。

グローバル教育のビジョンにむかって、あらゆる教育活動が有機的につながりはじめているため、その進化の密度とスピードは尋常ではない。授業イノベーションのプロットタイプをつくっている市川先生(日本史・生活指導部長)のさらなる授業の進化/深化/真価を取材した。 by 本間勇人:私立学校研究家

戸板の入試改革「思考力問題」(1)

 戸板は、来年高校1年からスーパーサイエンスコース、スーパーイングリッシュコースがスタートする。しかし、この進化は、一部のコースではなく、このコースを取り巻く教育活動全てが変わるシラバスイノベーションの一環として行われる。

したがって、「入試問題→教育活動→進路」すべてが大きく変わる。今回は入試改革の1つである「思考力問題」のビジョンについて聞いた。 by 本間勇人:私立学校研究家

左から、大橋清貫先生(教育監修理事)、長谷川操先生(国語科)、岡昭子先生(数学科)、川口亮先生(理科)、原田啓志先生(社会科 進路・学習指導部)、斎藤敏子先生(英語科)、今井誠先生(社会科 入試広報部部長)

戸板 カリキュラムイノベーションへ (3)

戸板のカリキュラムイノベーションの特徴は、学習目標を大項目・中項目・小項目・・・とできる限りいったん要素に分解し、今度は逆に要素と要素の関係を生み出すいわば機能的構成主義の方法論で組み立てられている。教育学では、機能主義と構成主義のカリキュラムデザインは、対立してきたのだが、戸板では統合したということではないか。

その統合の仕方は、1つはグループ学習及びプレゼンテーションという相互通行型の授業スタイルの導入によって果たされ、さらに何を議論し合うのかトリガークエスチョンまで形式知化するというナレッジマネジメントの手法によって、知識やものの見方の結びつきが拡張し深化するようになっている。

戸板 カリキュラムイノベーションへ (1)

戸板中学校・戸板女子高等学校(以降「戸板」)は、来春4月から高校1年生からスーパーイングリッシュコース、スーパーサイエンスコースを開設。同時に、そのハイレベルのコースにつながるように、中1から「レディネス」を開始する。

そのためのプランは、カリキュラム全体の再設計という営みに凝集する。4月から、教師一丸となって、カリキュラムのデザインに取り組み、コンセプト段階から一歩進んで、具体的な設計の見通しが立ったという。進化する戸板のエンジンともいえるカリキュラム設計についてインタビューした。(by 本間勇人:私立学校研究家)

※左から原田啓志先生(進路・学習指導部)、大橋清貫先生(教育監修理事)、今井誠先生(入試広報部部長)

戸板 進化する英語科(3) Beyond The IB

チームワークのあと、各チームのプレゼンテーションが行われた。そしてファシリテーターの黒川教頭が振り返りのコメントを語った。そのとき、IB(国際バカロレア)のディプロマのモデルと戸板の英語科のプレゼン内容を比較対照しながら展開。IBモデルはグローバルスタンダード。しかし、それをそのまま踏襲するのはなく、比較対照し、共通点と違いを共有し、独自に発展させた。ファシリテーターが整理や判断の規準として何を活用するかは、創造的コミュニケションにとって重要である。黒川先生は、IBの研究をしていたのである。

戸板 進化する英語科(2) Road of All English

ブレストで互いのストックを棚卸しができたところで、2つのチームにわかれて、英語科のリソースをまとめてみようということになった。黒川教頭はファシリテーターとして、各チームを行ったり来たりしていた。このファシリテーターの極めて重要な役割についてはあとで腑に落ちる。そして、スーパーイングリッシュコースは、オールイングリッシュであるから、先生方の議論も英語で考えながら行われるようになっていった。

戸板 進化する英語科(1) 対話型会議

平成26年度高校1年生から、戸板中学校・戸板女子高等学校(以降「戸板」)は、スーパーイングリッシュコースを新設する。一般教科も英語で授業をするというオールイングリッシュのコース。英語力認定テストもTOEFLなどグローバルスタンダードのものに挑戦していくという。

IB(国際バカロレア)と決定的に違うところは、海外大学だけではなく、国際教養系の国内の大学準備にも強いコースになるという点。破格のコースになることは間違いない。それだけに、スーパーイングリッシュコースにつながるように、中学段階での英語のシラバスやカリキュラム、授業も大きく変わる。そのビジョンを議論する英語科の会議に密着した。(by 本間勇人:私立学校研究家)

左から、大泉洋幸先生・黒川道雄先生(高校教頭)・明石道子先生・斎藤敏子先生・平林則昭先生

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