会員校別記事一覧

5・31 第1回21会カンファレンス 開催

☆5月31日(金)、富士見丘学園で、第1回21会カンファレンスが開催された。21会メンバー校12校が、全面的にPIL型の講義とPBL型学びを展開していくこと、そのために思考力テストを重視していくことを宣言し、具体的な取り組みや成果を報告した。

してもちろん、ビジョンはGIL=グロバル教育×イノベーション教育×リベラルアーツ。背景には今話題のIBにも通じるCEFR、Aレベル、bacが横たわっているが、今回はその深層には触れず、その暗黙知を見える化したものとして、「思考力テスト」「PIL×PBL」あるいは「哲学授業」×GILについて語られた。

まずは、21会会長の吉田晋先生(富士見丘学園理事長校長、日本私立中学高等学校連合会会長、現中教審メンバー)の開会宣言文をご紹介しよう。日本の教育の問題点とそれを乗り越える21会の使命について理解できる。(本間勇人 by 私立学校研究家)

第2回 21会カンファレンス 開催 (5)

チーム内での対話が終わると、各チーム2名を選出して3分間の発表を行った。発表は全部で3回。発表者は持ち回りで、発表者以外は気になるチームのポスターセッションを見て回る。3回のセッションの後、最も印象に残ったチームが代表として最終プレゼンを行った。

第2回 21会カンファレンス 開催 (4)

第二部では、『21会café』という題目で、ワークショップが開かれた。このワークショップは、6~7人が一つのチームを編成してチーム内での対話を行い、最後にポスターセッションで発表するというもの。チームごとの対話は本橋先生のファシリテートによって開始された。

第2回 21会カンファレンス 開催 (3)

第1部「情報共有」の締めには、工学院大学附属中学校・高等学校の平方先生、続いて三田国際学園の大橋清貫学園長がプレゼンを行った。平方先生は、これからの社会でなぜ21世紀型教育が必要となるのか、大橋先生は、保護者に選んでもらう学校作りについて、それぞれ語った。

第2回 21会カンファレンス 開催 (1)

5月30日(金)富士見丘学園に21会メンバー校の先生方が結集した。都心のビル群が一望できるラウンジで、21会会長で富士見丘学園理事長校長の吉田先生が、静かに、しかし力強い決意とともに、21会と私立学校の精神を語った。 by 松本実沙音 :21会リサーチャー(東京大学文科二類) & 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家

戸板 もうひとつのPBLに挑戦

戸板の市川先生のピアインストラクションを導入した授業は、すでに紹介したが、今回はPBLを活用して授業を行うと聞き及んだので、再び見学させていただいた。

プロジェクトベース学習を、1時間の授業の中にどのように導入するのかと思っていたところ、今回はもう1つのPBL,つまりプロブレムベース学習だった。知識を講義するときと、知識をリンクするために時代を読む授業をするときと、授業のデザインをPILやPBLに自在に切り替える市川先生。なぜそんな器用なことができるのか、その理由について追求してみた。(by 本間勇人:私立学校研究家)

第1回21会カンファレンス 閉会メッセージ

閉会のメッセージは、総合司会平方邦行先生(工学院大学附属中学校・高等学校校長)から。平方先生は、一般財団法人東京私立中学高等学校協会の副会長でもある。政財界の人脈も広く、教育のみならず政治や経済にも20世紀型発想から21世紀型発想にパラダイムをシフトするように啓蒙活動をしている。

特に文科省に対しては、誠の道を説いている。ひとり工学院のためのみならず、私立学校そして日本の教育のために日本全国そして世界を奔走している。それができるのは工学院の先生方が日々校長を支えているからでもある。それから、生徒たちもそうだ。この間うかがった折、廊下ですれ違った中学生たちが、平方校長は教育のプロだよ、この間の話は感動したと話していたのを思い出した。日々の信頼が、社会の信頼を形成する。

今回のカンファレンスの会場も、富士見丘学園をお借りした。当たり前のように富士見丘学園の多くの先生方が前日から会場設営に汗を流し、当日は参加者をもてなしてくださった。そして会場の撤収作業もおこなってくださった。子どもたちの未来を思う教育者のこのボランティア貢献精神に支えられていることを私たちは絶対に忘れてはいけない。これは、政財官学の人々には、わからない奥行きの深い人間の条件なのである。労働と仕事と活動はそれぞれ違い、豊かに広がっている。

しかし、一般に働くことは労働という意味でしか日本人はとらえられなくなっている。アルザスのシャープのフランス人前社長が、働く意味の文化的な差異を互いに理解し、深めていくリベラルアーツの素養がないと、グローバル企業は成功しないよと語っていたのを思い出す。私立学校の先生は、このリベラルアーツを身に染み込ませているのである。man for othersを体現している先生方に心から感謝申し上げたい。(by 本間勇人:私立学校研究家)

5・31 第1回21会カンファレンス 開催

☆5月31日(金)、富士見丘学園で、第1回21会カンファレンスが開催された。21会メンバー校12校が、全面的にPIL型の講義とPBL型学びを展開していくこと、そのために思考力テストを重視していくことを宣言し、具体的な取り組みや成果を報告した。

してもちろん、ビジョンはGIL=グロバル教育×イノベーション教育×リベラルアーツ。背景には今話題のIBにも通じるCEFR、Aレベル、bacが横たわっているが、今回はその深層には触れず、その暗黙知を見える化したものとして、「思考力テスト」「PIL×PBL」あるいは「哲学授業」×GILについて語られた。

まずは、21会会長の吉田晋先生(富士見丘学園理事長校長、日本私立中学高等学校連合会会長、現中教審メンバー)の開会宣言文をご紹介しよう。日本の教育の問題点とそれを乗り越える21会の使命について理解できる。(本間勇人 by 私立学校研究家)

工学院の図書館 新しい学びの拠点 (2)

■企画をするということは、事前準備、本番、振り返りという流れがあるのでしょうね。

有山先生:はい。それはもう用意周到です。図書委員は、さまざまな活動をしていますが、その中でも、社会起業家的活動として、幼稚園や保育園を訪問して、子どもたちに「絵本の読み聞かせ」を行っています。これは、圧巻です。

どの絵本を選択するのか、テーマを探すところから始まります。子どもたちに心から楽しい時間を過ごしてもらえるように、ストーリー――そうそう絵本によってはアドリブもいれるので――を考えます。そしてリハーサル。わかりやすい表現か、声の調子は臨場感があるか、仲間―葛藤―和解の「物語構造」のセオリーはきちんと成立しているかなど、演戯しながら軌道修正していきます。

英語科の司書教諭鈴木先生も、図書委員たちといっしょになって、参加してくれます。その瞬間は、教師と生徒の関係は、人間対人間の絆にシフトしています(微笑み)。

 

 

工学院の図書館 新しい学びの拠点 (1)

2015年にPISA(OECD生徒の学習到達度調査)は、「協調学習」の調査をする予定である。従来通り、読解、数学、科学のリテラシーも調査するが、1人ひとりのリテラシー習得のための学び以外に対話や議論など「関わり」を通して学ぶ新しい方法が注目されている。グローバル人材の希求、ICTによるイノベーション教育の隆盛が、相互に協力し合う学びや共に生きる活動を必要とするからでもある。では、このような新しい学びの実情は、日本の教育ではどうなっているのであろうか。どうしても大学受験準備が授業の中心にならざるを得ないというのが、多くの現場の教師の本音であるともよくいわれる。しかし、2007年以降ほとんどの学校で司書教諭が置かれてからというもの、新しい学びの拠点として学校図書館が機能するようになった。その先進校である工学院大学附属中学校・高等学校(以降工学院)の図書館の司書教諭有山裕美子先生に聞いた。(by 本間勇人:私立学校研究科)

 

工学院の図書館 新しい学びの拠点 (2)

■企画をするということは、事前準備、本番、振り返りという流れがあるのでしょうね。

有山先生:はい。それはもう用意周到です。図書委員は、さまざまな活動をしていますが、その中でも、社会起業家的活動として、幼稚園や保育園を訪問して、子どもたちに「絵本の読み聞かせ」を行っています。これは、圧巻です。

どの絵本を選択するのか、テーマを探すところから始まります。子どもたちに心から楽しい時間を過ごしてもらえるように、ストーリー――そうそう絵本によってはアドリブもいれるので――を考えます。そしてリハーサル。わかりやすい表現か、声の調子は臨場感があるか、仲間―葛藤―和解の「物語構造」のセオリーはきちんと成立しているかなど、演戯しながら軌道修正していきます。

英語科の司書教諭鈴木先生も、図書委員たちといっしょになって、参加してくれます。その瞬間は、教師と生徒の関係は、人間対人間の絆にシフトしています(微笑み)。

 

 

工学院の図書館 新しい学びの拠点 (1)

2015年にPISA(OECD生徒の学習到達度調査)は、「協調学習」の調査をする予定である。従来通り、読解、数学、科学のリテラシーも調査するが、1人ひとりのリテラシー習得のための学び以外に対話や議論など「関わり」を通して学ぶ新しい方法が注目されている。グローバル人材の希求、ICTによるイノベーション教育の隆盛が、相互に協力し合う学びや共に生きる活動を必要とするからでもある。では、このような新しい学びの実情は、日本の教育ではどうなっているのであろうか。どうしても大学受験準備が授業の中心にならざるを得ないというのが、多くの現場の教師の本音であるともよくいわれる。しかし、2007年以降ほとんどの学校で司書教諭が置かれてからというもの、新しい学びの拠点として学校図書館が機能するようになった。その先進校である工学院大学附属中学校・高等学校(以降工学院)の図書館の司書教諭有山裕美子先生に聞いた。(by 本間勇人:私立学校研究科)

 

富士見丘学園 学ぶコトは考えるコト(3)

■自己認識の構造

大島教頭のねらいは、中1から私とは何者であるかの回答を探すことではない。それはこれからいろいろな「体験」をし、「海外研修」で多様性を実感し、「自主研究5×2」を通して、見つけていくこと、いやサタデープログラム 『5×2セレクション~知の探求2013~』で、卒業生のプレゼンに耳を傾むけていて思ったのだが、自分の核はすでにあるというところから出発していた。

 

富士見丘学園 学ぶコトは考えるコト(2)

■ダブルクエスチョン

3つの対話は、単純にマズールに比べ、量が多いからパワフルだというわけではない。3つの角度から対話することができるから、複眼思考をせざるを得ないという意味でパワフルなのである。しかし、本当は問い自体がパワフルなのである。

たとえば、今回のテーマは「わたしは誰?」なのであるが、これはもちろん言うまでもなく難問であるが、内容の難しさと、そもそも「わたしは誰?」というの問いはどういう諸関係をそこに立ち上がらせるのかというもう一つ問いが隠されている。いわば、ダブルクエスチョンなのである。

 

富士見丘学園 学ぶコトは考えるコト(1)

富士見丘中学校高等学校(以降富士見丘学園)では、大胆かつ多様な学びのプログラムを実施している。そのうち「中学生のための哲学教室」と「自主探究5×2」という探究学習のプログラムは、それぞれ21会校が共通してイメージしているPIL型授業(Peer Instruction Lecture)、PBL型学び(Project Based Learning)のカテゴリーに入るのだが、同時に、そのカテゴリーをはみ出すほどパワフルである。

今回は「中学生のための哲学教室」を紹介したい。同学園の教頭大島先生と桜丘の副校長品田先生によるコラボスタイルの授業でもある。(by 本間勇人:私立学校研究家)

※PIL(Peer Instruction Lecture)型講義は、講義に対話を導入するタイプ。PBL(Project based Learning)の学びは、課題発見から問題解決までコラボレーションしながら探求するタイプ。

 

 

富士見丘学園 学ぶコトは考えるコト(3)

■自己認識の構造

大島教頭のねらいは、中1から私とは何者であるかの回答を探すことではない。それはこれからいろいろな「体験」をし、「海外研修」で多様性を実感し、「自主研究5×2」を通して、見つけていくこと、いやサタデープログラム 『5×2セレクション~知の探求2013~』で、卒業生のプレゼンに耳を傾むけていて思ったのだが、自分の核はすでにあるというところから出発していた。

 

富士見丘学園 学ぶコトは考えるコト(2)

■ダブルクエスチョン

3つの対話は、単純にマズールに比べ、量が多いからパワフルだというわけではない。3つの角度から対話することができるから、複眼思考をせざるを得ないという意味でパワフルなのである。しかし、本当は問い自体がパワフルなのである。

たとえば、今回のテーマは「わたしは誰?」なのであるが、これはもちろん言うまでもなく難問であるが、内容の難しさと、そもそも「わたしは誰?」というの問いはどういう諸関係をそこに立ち上がらせるのかというもう一つ問いが隠されている。いわば、ダブルクエスチョンなのである。

 

富士見丘学園 学ぶコトは考えるコト(1)

富士見丘中学校高等学校(以降富士見丘学園)では、大胆かつ多様な学びのプログラムを実施している。そのうち「中学生のための哲学教室」と「自主探究5×2」という探究学習のプログラムは、それぞれ21会校が共通してイメージしているPIL型授業(Peer Instruction Lecture)、PBL型学び(Project Based Learning)のカテゴリーに入るのだが、同時に、そのカテゴリーをはみ出すほどパワフルである。

今回は「中学生のための哲学教室」を紹介したい。同学園の教頭大島先生と桜丘の副校長品田先生によるコラボスタイルの授業でもある。(by 本間勇人:私立学校研究家)

※PIL(Peer Instruction Lecture)型講義は、講義に対話を導入するタイプ。PBL(Project based Learning)の学びは、課題発見から問題解決までコラボレーションしながら探求するタイプ。

 

 

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