会員校別記事一覧

工学院 メディアリテラシーは自分と世界と未来を創る(3)

工学院の図書館は、教科横断的な知の拠点であると思ってきたが、それはまったく表層的な理解であると思うに至った。学校図書館は、日向先生の語るように、独自の情報総合発信基地であり、司書教諭は、この基地を図書委員とコラボして運営する。

さらに、彼らといっしょに、学内のみならず地域の子どもたち1人ひとりにワクワクするような情報をシェアしていくのである。それは有山先生のように専任の司書教諭だから思う存分できるという工学院の教育ビジョンでもあるが、たしかに有山先生は同校の思考システムのプロデューサーの1人なのであると実感。

工学院 メディアリテラシーは自分と世界と未来を創る(2)

工学院の図書委員たちは、本の貸出返却情報、入館率などのデータベースを編集しながら、どうしたら本好きの生徒が増えるのか、図書館のアピールのために、図書館の環境を整備したり、空気をデザインする。学校図書館という空間がプレイフルになるようにプロデュースする。都留文科大学の学生の皆さんもその空間デザインの幾つかを体験。

工学院 メディアリテラシーは自分と世界と未来を創る(1)

来年度から、工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、グローバル教育、イノベーション教育のバージョンアップを図る。その準備が着々と進んでいるが、注目したいのは、どこまで教育活動の質と活力を高められるかは、すべての教育活動に共通する思考システムのでき如何であるとし、その思考システムの開発に取り組んでいるところである。

その思考システムの開発に大きな影響を与えている活動の一つに「環境工学」がある。この活動のリーダーの島田教頭の授業は、本サイトでもすでに掲載している。今回は、工学院の思考システムに影響を与えている教育環境である同校の図書館の意味について、司書教諭有山裕美子先生にお聴きした。(by 本間勇人:私立学校研究家)

工学院in「7・7東京西地区 私立中学校・高等学校進学相談会」 

工学院大学附属中学校・高等学校のブースは、受験生と保護者でいっぱいになっていた。5人以上の教師が同時にすべての組に個別対応していて、機動力が発揮されていた。平方校長も自ら熱く対応していたのには驚愕。

工学院 思考を工学する授業(3)

生徒たちがノートに自分の考えを刻み、島田先生に提示するアウトプットの時間は、もっとも知的交換に興奮する瞬間である。生徒の学びの意識の拡散と収束、収束と拡散を工学的にデザインするのが環境工学の授業であることがはっきりと了解できる時でもある。

工学院 思考を工学する授業(2)

一般に生徒は授業の後半、疲れてくるものだ。ところが島田先生の環境工学の授業リズムは序破急なのである。静かなブレインストーミングのあと、タイミングよく第2の問いが投げられる。その瞬間生徒の内発的モチベーションはトルネードとなって燃えあがる。

工学院 思考を工学する授業(1)

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)では、高1の総合学習で、「環境工学」の授業を行っている。同校はISO14001という環境マネジメントシステムを生徒とともに活動して認証取得している。この認証取得には、エコに対する思考や活動に、道徳感情のみならず、技術をベースに社会的責任に参加するという工学発想を徹底させる必要がある。

この工学発想、いわば思考を工学する基礎が、「環境工学」という授業で育成されている。今回、担当の島田浩行先生(高等学校教頭・環境管理推進委員・環境管理事務局員)の授業を見学させていただいた。「環境工学」が同校が標榜している21世紀型教育そのものであることを紹介したい。(by 本間勇人:私立学校研究家)

21会校コラボ始まる 工学院×聖学院 PIL型授業そして思考力テスト

第1回21会カンファレンスが終わるや、参加していた21会校の先生方があちらこちらに結集して、学習組織化し始めた。ピーター・センゲとデビッド・ボームの「対話について」が目の前に立ち上がったのは驚愕だった。その学びのチームの一つが、工学院大学附属中学・高等学校と聖学院中学高等学校(以降工学院、聖学院)の先生方によって形成され、昨日6月3日(月)にはすぐに活動開始。カンファレンスは5月31日(金)の夕刻行われたばかりなのに、なんという俊敏力。スタートの様子をご紹介しよう。(by 本間勇人:私立学校研究家)

 

工学院の図書館 新しい学びの拠点 (2)

■企画をするということは、事前準備、本番、振り返りという流れがあるのでしょうね。

有山先生:はい。それはもう用意周到です。図書委員は、さまざまな活動をしていますが、その中でも、社会起業家的活動として、幼稚園や保育園を訪問して、子どもたちに「絵本の読み聞かせ」を行っています。これは、圧巻です。

どの絵本を選択するのか、テーマを探すところから始まります。子どもたちに心から楽しい時間を過ごしてもらえるように、ストーリー――そうそう絵本によってはアドリブもいれるので――を考えます。そしてリハーサル。わかりやすい表現か、声の調子は臨場感があるか、仲間―葛藤―和解の「物語構造」のセオリーはきちんと成立しているかなど、演戯しながら軌道修正していきます。

英語科の司書教諭鈴木先生も、図書委員たちといっしょになって、参加してくれます。その瞬間は、教師と生徒の関係は、人間対人間の絆にシフトしています(微笑み)。

 

 

工学院の図書館 新しい学びの拠点 (1)

2015年にPISA(OECD生徒の学習到達度調査)は、「協調学習」の調査をする予定である。従来通り、読解、数学、科学のリテラシーも調査するが、1人ひとりのリテラシー習得のための学び以外に対話や議論など「関わり」を通して学ぶ新しい方法が注目されている。グローバル人材の希求、ICTによるイノベーション教育の隆盛が、相互に協力し合う学びや共に生きる活動を必要とするからでもある。では、このような新しい学びの実情は、日本の教育ではどうなっているのであろうか。どうしても大学受験準備が授業の中心にならざるを得ないというのが、多くの現場の教師の本音であるともよくいわれる。しかし、2007年以降ほとんどの学校で司書教諭が置かれてからというもの、新しい学びの拠点として学校図書館が機能するようになった。その先進校である工学院大学附属中学校・高等学校(以降工学院)の図書館の司書教諭有山裕美子先生に聞いた。(by 本間勇人:私立学校研究科)

 

工学院 平方新校長「21世紀型工学発想と思考デザインの時代へ」

今年、工学院附属中学校・高等学校(以降工学院)の新校長として就任された平方邦行先生は、一般財団法人東京私立中学高等学校協会(以降協会)の副会長として、グローバルな時代における21世紀型教育のビジョンを掲げ、全国の私立学校にその探求・開発・実践を提唱してきた。今回新校長として就任した工学院の教育についてインタビューした。(by 本間勇人:私立学校研究家) 

第2回 21会カンファレンス 開催 (5)

チーム内での対話が終わると、各チーム2名を選出して3分間の発表を行った。発表は全部で3回。発表者は持ち回りで、発表者以外は気になるチームのポスターセッションを見て回る。3回のセッションの後、最も印象に残ったチームが代表として最終プレゼンを行った。

第2回 21会カンファレンス 開催 (4)

第二部では、『21会café』という題目で、ワークショップが開かれた。このワークショップは、6~7人が一つのチームを編成してチーム内での対話を行い、最後にポスターセッションで発表するというもの。チームごとの対話は本橋先生のファシリテートによって開始された。

第2回 21会カンファレンス 開催 (3)

第1部「情報共有」の締めには、工学院大学附属中学校・高等学校の平方先生、続いて三田国際学園の大橋清貫学園長がプレゼンを行った。平方先生は、これからの社会でなぜ21世紀型教育が必要となるのか、大橋先生は、保護者に選んでもらう学校作りについて、それぞれ語った。

第2回 21会カンファレンス 開催 (1)

5月30日(金)富士見丘学園に21会メンバー校の先生方が結集した。都心のビル群が一望できるラウンジで、21会会長で富士見丘学園理事長校長の吉田先生が、静かに、しかし力強い決意とともに、21会と私立学校の精神を語った。 by 松本実沙音 :21会リサーチャー(東京大学文科二類) & 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家

戸板 もうひとつのPBLに挑戦

戸板の市川先生のピアインストラクションを導入した授業は、すでに紹介したが、今回はPBLを活用して授業を行うと聞き及んだので、再び見学させていただいた。

プロジェクトベース学習を、1時間の授業の中にどのように導入するのかと思っていたところ、今回はもう1つのPBL,つまりプロブレムベース学習だった。知識を講義するときと、知識をリンクするために時代を読む授業をするときと、授業のデザインをPILやPBLに自在に切り替える市川先生。なぜそんな器用なことができるのか、その理由について追求してみた。(by 本間勇人:私立学校研究家)

戸板の授業 反転授業×PIL×ジグソー法

戸板中学校・戸板女子高等学校(以降「戸板」)は来春からシラバス及びカリキュラムを変えていく。高校からスーパーイングリッシュコースとスーパーサイエンスコースを開設。しかし、根本的には授業のパラダイムを20世紀型から21世紀型にシフトするところから徹底する。

グローバル教育、イノベーション教育のベースはリベラルアーツ。リベラルアーツの拠点は、対話やディスカッションという他者と言葉を交わす授業。課題解決のコラボレーションをしながら理解を深め、学ぶ意欲を高めて勇ましい高尚なる精神を育成していく。まずは歴史を通して世界を考察する社会科が21世紀型授業に着手した。市川先生(日本史)の挑戦を紹介したい。(by 本間勇人:私立学校研究家)

第1回21会カンファレンス 閉会メッセージ

閉会のメッセージは、総合司会平方邦行先生(工学院大学附属中学校・高等学校校長)から。平方先生は、一般財団法人東京私立中学高等学校協会の副会長でもある。政財界の人脈も広く、教育のみならず政治や経済にも20世紀型発想から21世紀型発想にパラダイムをシフトするように啓蒙活動をしている。

特に文科省に対しては、誠の道を説いている。ひとり工学院のためのみならず、私立学校そして日本の教育のために日本全国そして世界を奔走している。それができるのは工学院の先生方が日々校長を支えているからでもある。それから、生徒たちもそうだ。この間うかがった折、廊下ですれ違った中学生たちが、平方校長は教育のプロだよ、この間の話は感動したと話していたのを思い出した。日々の信頼が、社会の信頼を形成する。

今回のカンファレンスの会場も、富士見丘学園をお借りした。当たり前のように富士見丘学園の多くの先生方が前日から会場設営に汗を流し、当日は参加者をもてなしてくださった。そして会場の撤収作業もおこなってくださった。子どもたちの未来を思う教育者のこのボランティア貢献精神に支えられていることを私たちは絶対に忘れてはいけない。これは、政財官学の人々には、わからない奥行きの深い人間の条件なのである。労働と仕事と活動はそれぞれ違い、豊かに広がっている。

しかし、一般に働くことは労働という意味でしか日本人はとらえられなくなっている。アルザスのシャープのフランス人前社長が、働く意味の文化的な差異を互いに理解し、深めていくリベラルアーツの素養がないと、グローバル企業は成功しないよと語っていたのを思い出す。私立学校の先生は、このリベラルアーツを身に染み込ませているのである。man for othersを体現している先生方に心から感謝申し上げたい。(by 本間勇人:私立学校研究家)

21会校コラボ始まる 工学院×聖学院 PIL型授業そして思考力テスト

第1回21会カンファレンスが終わるや、参加していた21会校の先生方があちらこちらに結集して、学習組織化し始めた。ピーター・センゲとデビッド・ボームの「対話について」が目の前に立ち上がったのは驚愕だった。その学びのチームの一つが、工学院大学附属中学・高等学校と聖学院中学高等学校(以降工学院、聖学院)の先生方によって形成され、昨日6月3日(月)にはすぐに活動開始。カンファレンスは5月31日(金)の夕刻行われたばかりなのに、なんという俊敏力。スタートの様子をご紹介しよう。(by 本間勇人:私立学校研究家)

 

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