体育祭

八雲学園 体育祭「愛と革命と自由と」(了)

八雲学園の感性教育の傑出しているところは、グローバルリーダーの土台を形成するところにある。リーダーは、仲間やチーム、組織にモチベーションを立ち上げなくてはならない。同質性の集団の場合、同じ価値観を強制するだけでも外発的モチベーションはあがる。

しかし、グローバルな世界は、チームや組織は、価値観や考え方が全く異なる人間同士の集団になる。そういう状況下で、同じ価値観を強制でもしようものなら、外発的モチベーションどころか、組織は停滞後退する。

ダイバーシティといわれる状況下では、違う価値観や考え方を尊重し合い、ビジョンやコンセプトレベルで、共感できなければならないだろう。八雲学園は、その共感の土壌が見事にできているが、体育祭のときにそれは最も顕著に現れる。

八雲学園 体育祭「愛と革命と自由と」(3)

風をきる旗、意志を噴き上げる旗、未来を拓こうとする旗。高3生のダンスで舞う旗は、彼女たちの想いをたくさんの姿にのせて自在に変化した。あるときは軍隊の銃剣であり、その銃剣に倒れる民衆たちを悲しみながらつつむ旗そのものだった。

八雲学園 体育祭「愛と革命と自由と」(2)

高3生のダンスは卒業への通過儀礼のクライマックスの1つ。モニターにレ・ミゼラブルの映画の一部が流れた。とすぐに、3年生が現れた。純粋な水の色で身を包みながら、それは悲しみの涙なのか、それは恐怖で凍てついてるのか、氷の塊のような姿が出現した。

八雲学園 体育祭「愛と革命と自由と」(1)

2014年9月19日(金)、駒沢オリンピック公園体育館で、八雲学園の体育祭が行われた。同校の体育祭は、たんなる競技コンクールではない。もちろん、身体能力を競い合うレースはある。

しかし、それだけではなく、笑いあり、音楽あり、ダンスありで、生徒1人ひとりが五感を研ぎ澄まし、筋力と精神のよき緊張感を持続するために励まし合い、身も心も全力を注ぐさわやかで感動の渦を生み出す場となる。近藤校長のめざす教育の総合力を結集する「感性教育」の集大成である。by 本間勇人:私立学校研究家

(体育祭の高3のダンスは、全員が「旗」を使いながらダイナミックに跳躍する伝統がある。後輩に代々継承される精神のロールモデルで、憧れのパフォーマンス)

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