9月2日(日)に行われる「21世紀型教育静岡シンポジウム」は、地球人の子供たちの未来土壌を、教育から耕していこうという壮大なヒューマンプロジェクトです。私たちは、20世紀においてこの未来土壌を地球規模で荒らしまくってきました。そこでそれを阻止するプロジェクトが国連やユネスコを中心に実行されてきました。
現在では、SGDsが当面大きなプロジェクトです。2020年東京オリンピック・パラリンピックも同じ思いがあるでしょう。しかし、その広がりの速度で、2030年から2040年の近未来土壌は浄化され回復するでしょうか。そうなることを、願うばかりですが、あくまで感覚ですが、楽観視している人は過半数を占めていないでしょう。
そこで、21世紀型教育機構は、授業1つひとつの中で、未来土壌を自然と社会と精神が好循環していけるような精神と知恵とそして創造的リーダーシップを生徒1人ひとりが自分の才能を通して主体的に生み出していける環境を創ることにしたのです。
授業1つひとつは、たしかに小さい存在ですが、しかし、多くの国で学校は存在します。授業も存在します。学校の授業は、人類全体の細胞のようなものです。であれば、細胞が活性化してつなげる活動をしていけば、臨界点に達したところで、一気呵成に人類の未来土壌の生態系は好循環になり回復するはずです。
(創造的リーダーの特徴は、自分の想いや行動を公にシェアする本を出版できるというコトです。)
この細胞が、今や東京ばかりではなく、埼玉、大阪と広がり、静岡にも飛びました。まだ全部がつながっているわけではありません。しかし、各エリアで、細胞が増えつがっていくことで、希望のバトンはどんどん渡されていくのです。
この理想的なネットワークの静岡の仕掛け人は、星野明宏先生(静岡聖光学院常任理事・副校長)です。星野先生は、この数年で、静岡聖光学院をラグビーを通して全国ネットワークにつなぎ、授業そのものを21世紀型教育機構につなぎました。つなぐには、強引につなごうとしても、効果は生まれません。ファシリテーターとして徹することが必要です。
これによって、静岡聖光学院は、グロース・マインドセットされ、教師も生徒も探究という深い学びができる授業を形成しています。授業によって深い学びができるのでも、深い思考ができるのもなく、そのが逆をやってのけているのです。教師と生徒の深い探究という学びとそこで生まれ出る深い思考力が、授業をつくっていくのです。
(静岡聖光学院は、イートン・カレッジと語学研修のみならず、グローバルアスリートどうしの国際交流の絆をがっちり結び付けたのです。)
これができるや、星野先生は、田代副教頭先生をはじめとする多くの先生方に、ファシリテーターをエンパワー(委譲)していきます。ご自身は、ディレクターとして、ファシリテーターの動きをマネジメントしていきます。しかし、ディレクターというポジショニングは、その授業を生み出す知の資源を学内で共有するだけではなく、学外にも共有するメディア戦略をマネジメントします。
これによって、小さな細胞は、広がっていきます。ですから、1人何役にもなりかねませんが、ドキュメントスタッフによってサイトやSNSで学内外にあふれでる深い学びや思考の教育の条件をシェアしていきます。すると、公共のメディアがやってきて、ニュースとして外に情報が流れ出ます。共感共鳴する人々が増えていくのです。
そんな広がりをディレクションしていると、グローバリゼーションの時代ですから、海外にネットワークは広がります。それが、イートン・カレッジやハロー校、マレーカレッジへと太い絆がうまれるこにつながっていったのです。
ここまでくると、静岡聖光学院のディレクターでは収まらず、自治体から招聘され、静岡全体のサポートもするようになりました。これで、東京と静岡のエリアは、21世紀型教育によって、生徒1人ひとりがソフトパワーを発揮する希望が見えてきました。
21世紀型教育機構のメンバーは、1人ひとり星野先生のように創造的リーダーシップを有している先生方がたくさんいます。今回のシンポジウムで登壇する先生方は全員そうです。創造的リーダーシップは、ロイヤルコペンハーゲンやレゴのようなグローバルブランドを生み出したデンマークでは、当たり前のように唱えられています。
その条件は、情熱と謙虚です。既成の枠の限界ギリギリでエッジを利かせつつも、枠内外の他者の感じ方や考え方を限界線上に乗りながらで耳を傾け、両方をつなぐために限界線を変容させていきます。細胞がそうなように、開放系と閉鎖系のバランスをどうとるかです。開放系だけでは、自分がなくなります。閉鎖系だけでは、生きていけません。