会員校別記事一覧

プレ「グローバル教育カウンシル(GEC)」の挑戦(2)

「思考力の再定義~世界を変える思考力とは?」のワークショップは、本橋真紀子先生(聖学院)、内田真哉先生(聖学院)、田代正樹先生(静岡聖光学院)のファシリテーションによって行われました。リフレクションカードやLEGOといったさまざまなツールを用いながら、参加者の内に湧き上がる思考を表現・共有・再構成をしていきます。
 
 

プレ「グローバル教育カウンシル(GEC)」の挑戦(1)

2018年5月27日、21世紀型教育機構は富士見丘学園において、プレ「グローバル教育カウンシル(GEC)」と称した加盟校の評議会を開催しました。この会は、教育にかかる根源的な問いを参加者が追求し、新たな教育を創発・発信・実現しようという目的で実施しています。したがって、技術や情報、ノウハウを伝えることを目的とした受動的なセミナーではなく、参加者のディスカッションワークショップ形式で実施しています。(株式会社カンザキメソッド代表であり、21世紀型教育機構リサーチフェローでもある神崎史彦氏に取材記事として寄稿して頂きました。)
 
 

プレ「グローバル教育カウンシル」開催しました。

2018年5月27日(日)、富士見丘学園で、プレ「グローバル教育カウンシル」を開催しました。今回は21世紀型教育機構加盟校(アクレディテーション認定校)が集って、ディスカッションワークショップを行いました。80名強の先生方と生徒が参加。

「世界を変える学びとは?」「世界を変える思考力とは?」という根源的な問いを、英語と日本語が飛び交うディスカッションを通して、深めていきました。多様なアイデアと気づきが生まれ、日常のフレームシステムの中で忘却しがちな学びや思考の根源的な内蔵秩序に迫りました。

八雲学園 共学化とラウンドスクエアで進化加速(2)

八雲学園は、ついにグローバル教育3.0に突入した。海外修学旅行、年に数度の交換留学などはグローバル教育1.0の段階で、1989年ベリリンの壁崩壊後広まった。英語力はA2(CEFR基準)で十分だった。21世紀に入って、2014年くらいまでは、さらに現地校の長期留学や多くの生徒の3か月留学などが加わった。グローバル2.0のステージである。英語力はB1くらいで十分だった。

そして2015年から今に至るまで、さらに海外大学進学の道が多くの学校で見られるようになった。グローバル高大接続準備教育が着々と進んだ。IBやBC州のプログラム、およびそのエッセンスは共有するも独自の21世紀型教育が登場した。

そして、ラウンドスクエアのような世界の私立学校200校強とのネットワークをつないでいるグローバルコミュニティとの連携が誕生した。この段階が、まさに八雲学園がララウンドスクエアと連携したようにグローバル3.0のステージなのである。英語力はC1を要求される段階でもある。

ラウンドスクエアについては、本サイトでも何度か取り上げているので、そちらを参照していただきたい。→「八雲学園 グローバル教育3.0に転換」

工学院 ライティングパワーが新しい学びを開く

工学院の21世紀型教育改革は4年目を迎える。プレ改革を入れると5年目。新高2が、そのプレ改革の学年にあたるが、すでに改革を牽引する学びの成果をあげている。

高1に引き続き高2のハイブリッドインタークラスの担任であると同時に、日本の教育における新しい学びのリーダーである石坂雪江先生(英語科)と今年から高校の教務主任に就任した田中歩先生(前英語科主任)がさらなる学びの新しいカタチを語る。 by 本間勇人 私立学校研究家

(左から石坂雪江先生、田中歩先生)

静岡聖光学院 バージョンアップ イートン・カレッジと新たな交流に

静岡聖光学院は、一気呵成にグローバル教育の内容も質もアップデートすることになった。その突破口は、先月、あのイートン・カレッジとの新たな交流の連携が確定したことによる。イートンと言えば、伝統的な学校と思われがちだが、伝統と革新を統合させてきたからこそ、600年もの歴史を創り上げてこれたのだと同校サイトには記述されている。

その意味では、静岡聖光学院もキリスト教教育や探究という学問的な伝統と21世紀型教育という革新の統合を企図しているという点で同じである。両校が果たしてどのような連携を行っていくのか、今後その発展が大いに期待されるわけであるが、まずは、この3月にその出発点にしっかりと立ったわけである。by 本間勇人 私立学校研究家

(イートンカレッジは、イノベーティブな教育も促進している。写真は同校サイトから。)

富士見丘 教師力相互に磨き、グローバル教育3.0へ挑む!

2018年3月、富士見丘は、SGH認定校として3年目を終え、SGH1期生が卒業した。そして、その大学合格実績は世界大学ランキング1100以内(世界の大学の上位5%)に入っている国内外の多数の大学に進んだ。中でも、ロンドン大学キングスカレッジ(QS世界大学ランキング23位*)、トロント大学(QS世界大学ランキング31位*)、クイーンズランド大学(QS世界大学ランキング47位*)、シドニー大学(QS世界大学ランキング50位*)といった海外の名門大学への進学は、圧巻である。(*世界大学評価機関Quacquarelli Symondsが発表した「2018年世界大学ランキング」。日本の大学は、東京大学が28位、京都大学36位、東京工業大学56位。)

そして、SGHの後輩たちは、今年も、SGH甲子園や模擬国連で実績をあげている。このような成果は、5年目を迎える21世紀型教育を通してでたものであり、SGHプログラム開発とその実践は、中高6ヵ年の同校の21世紀型教育と親和性があったといえよう。しかしながら、富士見丘の教師は、この成果は始まったばかりで、これからもっと飛躍していく。そして、英語力、ICT技術などは、どんどん生徒が教師を超えていくのは火を見るよりも明らかだから、教師も学び続け、SGHプログラムや21世紀型教育のアップデートを行っていく必要があると覚悟を決めている。

そこで、今年4月3日、2018年度の富士見丘の先進的なグローバルな教育をアップデートするために、多様な研修が立て続けに行われたのである。by 本間 勇人 私立学校研究家

聖徳学園 国際協力プロジェクト ―「個」から「ネットワーク」の学びへ

国際協力プロジェクトは、他国の情報を分析し、問題を発見、解決方法を提案・実行する力を育むことを目標に、聖徳学園の高校2年生全員が1年間かけて行う活動です。主に総合科の授業で行っていましたが、2017年度は、ICT活用という側面も考慮し、情報科の授業とも連結させたということです。昨年先輩たちの報告会に参加し、発表を聞いていた生徒たちですから、昨年度以上にパワーアップしていることが期待されます。3月13日に行われた最終報告会を取材させていただきました。 by 鈴木裕之: 海外帰国生教育研究家

第2回新中学入試セミナー どう変わる日本の教育・私立中高の教育 教育の再定義の時代 グローバル教育3.0(2)

そして、パネルディディスカッション「創造的破壊としての思考力育成とICT教育」が、首都圏模試センター取締役・統括マネージャーの山下一先生のコーディネートにより進められました。
 
 

第2回新中学入試セミナー どう変わる日本の教育・私立中高の教育 教育の再定義の時代 グローバル教育3.0(1)

2018年2月18日、工学院大学新宿キャンパス「アーバンテックホール」で、21世紀型教育機構主催の「新中学入試セミナー」を開催いたしました。オープニングで、総合司会である21世紀型教育機構副理事長であり、工学院大学附属中学校・高等学校の平方邦行先生より「グローバル社会を生き抜く若者を育てられるか」という問題提起がなされました。
 
例えば、2014年開校のミネルヴァ大学はキャンパスを持たず、世界中を渡り歩きながら学ぶという新時代のリベラルアーツのあり方を提案しています。こうした新しい学校の在り方が示される中で、いま教育がどう変わるべきか、一緒に考えていこうと訴えかけます。そのキーワードとして「グローバル教育3.0」が挙げられるだろうと述べています。
 
AIの進化やグローバル競争と対立が大きな問題として予測される中、我々はどういう教育を通して地球市民を創り上げるのか、ということを真剣に考える時期にあることを参加者とまずは共有をしたのです。(株式会社カンザキメソッド代表であり、21世紀型教育機構リサーチフェローでもある神崎史彦氏に取材記事として寄稿して頂きました。)
 
 

順天 教育の本質の実現 SGH活動5年目を迎えて

2018年2月16日、順天中学校・順天高等学校(以降「順天」と表記)は、「SGH活動報告会」を開催しました。SGH(スーパーグローバルハイスクール)として認定されてから、今年は、いよいよ5年目の教育活動を迎えます。

SGHの活動は、かなりハイレベルの「主体的・対話的で深い学び」が要求されていますが、順天は、そのハードルを、4年間でクリアし、さらに、「グローバル社会で主体的に活躍する人材育成」という高い志も実現。教育の本質も豊かに展開しています。

参加された方々が、その質の高さと豊かさに目を丸くしていましたが、同校の生徒にとっては、もはや日々の教育活動であり、当たり前の学びとして認識されています。つまり、本物の教育がそこに横たわっているのです。

今回、神崎史彦氏(株式会社カンザキメソッド代表:21世紀型教育機構リサーチフェロー)にその様子を取材記事として寄稿して頂きました。

21世紀型教育機構 第2回「新中学入試セミナー」

2018年2月18日、工学院大学新宿キャンパス アーバンテックホールで、≪21世紀型教育機構 第2回「新中学入試セミナー」を開催しました。セミナーについての記事は後日掲載いたしますが、セミナー全体を貫いた「グローバル教育3.0」の考え方について、最後に工学院の校長平方先生(同機構副理事長)がまとめました。

聖パウロ学園高等学校 21世紀型教育の意味

聖パウロ学園高等学校(以降「聖パウロ学園」と表記)は、高尾山の裾野に広がる森の中にある。東京都内で、このようなマインドフルネスな環境にある学校は他にない。冬になると、雪景色は美しくも厳かで清らかな時空が流れる。

自然体験あり、乗馬あり、まるで、ソローやエマーソンが森の小道の向こうから現れて、自然と社会と人間存在についての対話を誘うような雰囲気である。彼らの信条は、マハトマ・ガンディーのインド独立運動やキング牧師の市民権運動の精神とシンクロする。

そして、聖パウロ学園自身、20世紀型教育で、学力格差や偏差値競争によって、自らの潜在的才能に気づくことなく自己肯定感を持てないように強いられてきた生徒に自信と勇気を回復する場としてやはり共通した精神が流れ広がっている。by 本間 勇人 私立学校研究家

 

工学院 英語はプラクティカルに

これからの英語教育において、4技能英語、PBL、ICTは、いずれも欠かせない要素。しかし、一方で知識や文法軽視の短絡的な発想も広まっている。そしてまた相変わらず、まず知識や文法を学ぶことが基礎学力だという昔ながらの短絡的な発想も根強い。

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」と表記)の英語科主任田中歩先生は、生徒が英語を使う環境に置かれたときに、どのように英語を使ってコミュニケーションするのか、その実際的な場を授業ではマインドセットしているため、そのような2つの短絡的発想は、工学院の英語科では、そもそもないと語る。by 本間勇人 私立が校研究家

順天 新しいキャリアデザインへ

順天中学校・順天高等学校(以降「順天」)のカリキュラムは、系統学習、探究学習、統合学習の3つが6年間有機的に結びついて織りなされている。このカリキュラムを基礎に、高校からはSGH(スーパーグローバルハイスクール)のプログラムが展開される。

そして、そのカリキュラムの実践の中心は、PBL型の授業で、正解が1つではない問題についても、教師と生徒、生徒と生徒が対話しながら思考を深めていく。この正解が1つではない問いかけは、学力を高めていくとともに、自分とは何か、自分と世界はどうかかわっているのか、互いに世界の痛みを共感し、なんとかしようという意志を共有できるのか、世界にかかわる自分の存在意義や存在価値に気づくきっかけとなっている。

今年も、順天では、SGHのプログラムの一環として、59講座から成る“Global Week”が開催。講師は、大学の教授陣、起業家、メディアの編集者などで、多様で多角的な知を共に学び合うプログラム。そして、今回は、「JICA国際協力 高校生エッセイコンテスト2016」で文部科学省を受賞した、同校高3の柴田藍さんが、大学生でプロジェクトを形成している“Beyond School”とコラボして、「留学×キャリアワークショップ」を開催した。by 本間 勇人 私立学校研究家

(理軒館PBL1のスペースでは、立教大学経営学部経営学科教授 副総長 山口和範先生による「グローバル世界で求められる統計的思考力」の授業が行われた。)

富士見丘 クラウドを活用した先進的PBL授業

富士見丘は、SGH(スーパーグローバルハイスクール)認定校として3年目を迎える。その成果は、文部科学省の高い中間評価に顕著にあらわれている。今回は、対象校56校の1つとして評価が実施され、その結果が2017年9月29日に公表された。

6段階評価の上から2番目という高い評価。つまり、「これまでの努力を継続することによって、研究開発のねらいの達成が可能と判断される」というもので、東日本地区の私立校では、同校だけという高い評価だったのである。すなわち、東日本№.1のSGH私立校といえる。 by 本間勇人 私立学校研究家

12月17日(日) 「第1回21世紀型教育機構千葉カンファレンス」開催

2017年12月17日(日)、「第1回21世紀型教育機構千葉カンファレンス」を開催いたします。

 

お申し込みは、終了いたしました。年末のご多忙の時にもかかわらず、多くの方のご参加、心から感謝申し上げます。

アサンプション国際中高 C1英語×PBL×ICT×哲学広がる

今春、アサンプション国際中学校高等学校(以降「アサンプション国際」)は、校名変更、共学化、21世紀型教育の実施と多角的な教育改革を実施した。半年が過ぎて、その改革のテンポは序破急。英語、理科、数学のイマージョン教育の評判は、世界に点在する帰国生にも轟き、学校説明会の参加者もグローバルな様相を呈してきた。10月1日の中学と高校の説明会参加者の数も増えた。両方を合わせて前年対比136%である。

改革学年は、中学校1年生と高校1年生であるが、C1英語やPBL、そして哲学的学びは、他学年にもインパクトを与えている。今年の高3の成果にも、良い影響がすでに生まれてるという。つまり、8月までの改革のテンポはじっくり行う「序」(すでに昨年からじっくり準備を重ねてきていたという)であったのが、9月になって、そのテンポは「破」にシフトした。一人一台のタブレットの環境(貸し出し用のPCは60台強あるので、授業によってすべての学年が活用)は、中1と高1であるが、C1英語とPBLの学びは他学年に急激に拡大しはじめた。by 本間勇人 私立学校研究家

 

(左から理科弓庭先生、国語紅谷先生、校長江川先生、英語丹澤先生、英語篠原先生、英語廣田先生。校長室で、いまここで未来を創ろうと語り合ったという。)

富士見丘 東日本ナンバーワンのSGH私立校

文部科学省は、平成26年度からSGH(スーパーグローバルハイスクール)の指定校の制度を設定。現在、全国の国公私立高等学校4,907校から、全体の2.5%に当たる123校(国立12校・公立73校・私立38校)が指定され、富士見丘も指定校として3年目を迎える。そして、文科省は、指定期間の中間年にあたることから、中間評価を行った。

その結果が、本年9月29日公表された。富士見丘には、6段階評価の上から2番目という高い評価がなされた。この評価は東日本地区の私立学校の中では、富士見丘しかなく、東日本でナンバーワンのSGH私立校となったのである。(本間勇人 私立学校研究家)

 

(2017年10月1日文化祭で。模擬国連部のシミュレーションディスカッションが披露された。)

「グローバル高大接続改革の時代到来〜2020年大学入試改革の本当のねらいを明らかにする」シンポジウムが開催!【前編】

去る2017年5月27日(土)、「グローバル高大接続改革の時代到来〜2020年大学入試改革の本当のねらいを明らかにする」と題した、第2回21世紀型教育機構シンポジウムが明海大学浦安キャンパスで開催されました。
 
2020年、これまでのセンター試験が廃止され、代わって「大学入学共通テスト」が導入されることは、すでに教育関係者ならずとも大きなトピックとして語られています。
 
その大学入試改革では、評価方法や試験内容がダイナミックに変更する予定ではあるものの、この時点では具体的な内容が不透明でした。現役の文科省審議官やハワイ大学教授の講演が聞けるということもあって、教育関係者を中心に高い注目を集め、早いタイミングで定員に達しました。
 
「高大接続改革」の背景には、実は「グローバル高大接続改革」があります。このことは多くの現場では、当面実感が伴わないため、前面にでてきません。しかし、この背景も含めて今回の2020年の大学入試会改革を俯瞰しなければ、予測不能な時代に生きる日本の子どもたちの未来は、結局何も変わらない可能性があります。
 
したがって、今回は、改革の背景にある意図を丁寧に解きほぐしていくようなセミナーとなりました。      (教育見届け隊ライター/市村幸妙)
 
 

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