桜丘 桜華祭が映し出す「学習する組織」(3)
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キャンナビからビジョンの継承始まる
桜丘中学・高等学校(以降「桜丘」)の文化祭「桜華祭」は、在校生の知の発達を一望に眺めることができる。なぜこんなに生徒が成長するのか。その秘密について探究した。(by 本間勇人:私立学校研究家)
桜丘中高の桜華祭を取材しに出かけたリサーチャーの佐伯氏からレポートが届いた。周辺エリアや校内のデザインなど、生徒を取り巻く環境が、学びの場として機能しているという印象を報告してくれた。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家/佐伯憲太郎(慶應義塾大学理工学部):リサーチャー
桜丘中高の桜華祭を取材しに出かけたリサーチャーの佐伯氏からレポートが届いた。周辺エリアや校内のデザインなど、生徒を取り巻く環境が、学びの場として機能しているという印象を報告してくれた。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家/佐伯憲太郎(慶應義塾大学理工学部):リサーチャー
§3 多様な思考スキル
アクティブラーニングは、タキソノミーという能力の段階とその段階の間を幾度も往復し、循環するための思考ツール、そして思考スキルの関係総体で展開されます。思考ツールには、iPad、レゴ、思考マップなどが強力ですが、粘土や木材、楽器、画材などなど無限にあります。しかし、iPadがそのほとんどを陵駕できてしまいます。立体的なものの触覚だけは今のところなかなか難しいかもしれません。しかし、IoTの進化でそれも克服できるかもしれません。いずれにしても、そうなれば、iPadのようなタブレットは、メタ思考ツールに昇格します。
【多様な比較スキル】
§2 ロイロノート・スクールの効用
高2の政治経済の授業は、「学習を通じた創造的思考力一歩前」くらいまで到達する授業でした。「一歩前」と表現したのは、模擬授業の時間設定が30分だったからです。もしiPadやロイロノート・スクールなどのネットワークを活用しなければ、5時間以上かかる授業です。それを30分でやってのけるのですから、時間内にカリキュラムが終わるかどうかという不安はもはや払拭できるでしょう。
2015年12月18日(金)、桜丘は「冬のICTオープンスクール」を実施しました。同年10月、eラーニングアワードフォーラム2015における『第12回 日本e-Learning大賞』で桜丘の実践「生徒・教職員の創造性を刺激する,iPadがある学校生活」が文部科学大臣賞を受賞。
その実績、つまり「桜丘ショック」を、模擬授業空間やiPadを使っている生徒と直接対話できるスペースなどで、全国から訪れた先生方と共有しました。by 本間勇人 私立学校研究家
IT機器やアプリの利用の仕方が先生によって異なるということは、生徒の学びがそれだけ多面的・多元的になるということである。桜丘では、iPad活用のためのインフラを整え、基本的なルールを定めたら、後は使う人の主体性に任せるといったスタンスが明快である。だからこそiPadの活用が進み、生徒と先生の経験値も上がるという好循環が起こるのであろう。
高2生の英語のクラスを覗くと、Paul先生が、YoutubeやKahootといったインターネット上で利用できるアプリを使って授業を行っていた。英語のビデオをリスニングして情報収集を行い、隣り同士がペアになって協力しながらクイズに答えるというゲーム感覚あふれる授業である。
7月17日、桜丘でICTオープンスクールが開催された。教育関係者や全国から集まった学校の先生など、総勢200名近くの見学者で賑わった。ICT先進校の地位を確立した桜丘にとって、iPadを使った授業はすでに日常の風景となっている。ICTリテラシーを自然に身につけながら、未来を切り開く創造性を発揮する生徒の様子を取材した。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家
7月15日、桜丘中学・高等学校で、<iPadが学校に来ると教職員と生徒はどうなるのか>というテーマで、学校公開イベントが開催された。iPad導入を果たした桜丘を一つの事例として公開することで、他校の教職員や一般企業の方々とともにICT教育のあり方を考えていこうという意欲的な試みである。学校生活での様々な側面でiPadが浸透しつつある様子を取材した。 by 松本実沙音 (TES社リサーチャー:東京大学文科二類)
数学のクラスを覗いてみる。ここでもiPadを使った授業が行われていた。
体育館での説明会が募集要項の話になるところで、子どもたちは授業・クラブ体験に移動。この日は全部で16の体験イベントが行われた。期待と緊張が入り交じった面持ちで子どもたちはお目当てのイベントへと向かった。
6月22日に行われた桜丘の中学校説明会は、あいにくの雨模様での開催であったにもかかわらず、来場者は体育館に用意された座席を埋め尽くすほど盛況であった。そしてそこで提示された中身も21世紀型教育が浸透しつつあることを印象づける新しい試みに満ち溢れたものであった。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家
2018年以降の大学入試改革が話題になっている。いかに「思考力」と「英語」と「ICT」の世界標準レベルを目指すべきか、政財官学はアテンションをあげている。しかし、これは世界的なグローバル教育の動きに影響を受けているのであって、政財官学の動きは、まだビジネスチャンスに直結する狭い部分に限定されているという認識が明らかになってきている。ビジネスチャンスも含みつつ、力点は新しい時代の「生き方」に焦点をあてた桜丘のICTイノベーションは、当然英語の授業の方法論にも大きな影響を与えている。
桜丘の副校長品田先生のインタビューの中(『「桜丘ラーニングコモンズ」が21会型学びを見える化する』参照)で、教師がiPadを活用する授業にチャレンジし、その試行錯誤を互いに交換しあうミーティングを行っていると聞いた。ということは、多くの先生方がタブレット導入授業を試みているということであるから、同校で夕刻21会の定例会がある日、少し早めに訪問し、5、6時間目の授業を見学させていただいた。その浸透力に驚いた。by 本間勇人:私立学校研究家
(短焦点プロジェクターとiPadがさり気なく使われている。コンパクトなセッティング)
桜丘中高の桜華祭を取材しに出かけたリサーチャーの佐伯氏からレポートが届いた。周辺エリアや校内のデザインなど、生徒を取り巻く環境が、学びの場として機能しているという印象を報告してくれた。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家/佐伯憲太郎(慶應義塾大学理工学部):リサーチャー
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キャンナビからビジョンの継承始まる
桜丘中学・高等学校(以降「桜丘」)の文化祭「桜華祭」は、在校生の知の発達を一望に眺めることができる。なぜこんなに生徒が成長するのか。その秘密について探究した。(by 本間勇人:私立学校研究家)