会員校別記事一覧

富士見丘 パラリンピックを応援する生徒現る

世界のグローバル教育の象徴の1つにIB(国際バカロレア)、日本のグローバル教育ではSGH(スーパーグローバルハイスクール)があります。富士見丘もSGH指定校ですが、どちらもハイレベルの学びとハイレベルのエッセイライティングを学ぶ場です。

しかし、実は何より大切なのは、世界貢献ができるボランティアです。SGH指定校は2年前に成立したばかりですから、卒業生の活躍はまだこれからですが、IBでは、真のグローバルエリート人材としてフィランソロピストが多く活躍しています。SGH指定校からも同じような人材が輩出される気運が流れていますが、今回富士見丘の生徒に未来のフィランソロピストを予感させる生徒が現れました。

先日、富士見丘に東京オリンピック・パラリンピック担当の遠藤大臣がやってきました。みなさんといっしょに東京オリンピック・パラリンピックを成功させましょうという趣旨の講演をしたのですが、そのとき1人の中3の富士見丘生が立ち上がりました。そして、「障害をお持ちの方のスポーツの支援をするボランティアに参加していますが、その重要性につてメディアなどがまだまだ取り上げていませんが、今後もっとその重要性を広報して頂けますか」と大臣に質問をしたのです。by 本間勇人 私立学校研究家

八雲学園 感性教育こそ学力の3要素の土台(2)

文部科学省は、2020年大学入試改革及び次期学習指導要領改訂を全国規模で行う前に、特に2007年以降、様々なモデルケースをつくって、リサーチをしていました。その結実がSGUやSGHですが、実はIB(国際バカロレア)と英国の大学入学準備教育(Aレベルテストなどに象徴)を水面下では極めて重要視してきました。

そして、前者からはTOK(知の理論)、後者からはクリティカルシンキングという学び方に深く興味を寄せ、学習指導要領の中に換骨奪胎して埋め込もうとしています。その動きが実は「学力の3要素」を鍛えるアクティブ・ラーニングです。

(UCサンタバーバラでのAAPの魅力を全校生徒に伝える3ヶ月留学メンバー)

八雲学園 感性教育こそ学力の3要素の土台(1)

八雲学園の「感性教育」が現在改訂中の学習指導要領の重要なモデルです。この次期学習指導要領は、アクティブ・ラーニングによって、学力の3要素「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」を育成することを眼目としています。

また、これによって、2020年大学入試改革で行う思考力重視、学びの体験重視の新テストに接続することを企図しています。

文部科学省が八雲学園を視察に来たという話は聞いていませんが、きわめて十分にリサーチしているかのような豊かな学びをビジョンとして掲げています。文科省が力を入れているところがどんなところか、八雲学園の教育を鏡としてみていくことができるほどです。 by 本間勇人 私立学校研究家

(3ヶ月留学帰国後のAAP:アドバンスト・アカデミック・プログラム。ソクラティックメソッドを英語で実施しています)

富士見丘 中1のアクティブ・ラーニング × ICT

文部科学省の指揮の下、アクティブ・ラーニングとICTが本格的に教育現場に導入されようとしています。5年後の大学入試改革と「生徒1人1台タブレト端末」を目標に、多くの学校が「教育改革」に本腰を入れて取りくんでいます。しかし、子供達の未来が明るくなる兆しがみえる一方で、そのための困難もまた多く見受けられます。実際、現場の先生方は「アクティブ・ラーニング」という新しい指導法に加え、不慣れなICT機器を使いこなさなければならず、その負担は無視できるものではありません。
 
いかに負担を少なくスムーズに、それでいて効果的なアクティブ・ラーニングとICTを浸透させていくかが「教育改革の鍵」といってもいいでしょう。今回はその好事例として、今年SGH(スーパーグローバルハイスクール)指定校に選ばれた富士見丘学園(以下、富士見丘)の取り組みをご紹介したいと思います。(ICTアドバイザー 福原将之)
 
 

10・25第5回21会カンファレンスで「21世紀型学び!」

今年は、2020年大学入試改革、それに伴う学習指導要領改訂の中核キーワード「アクティブラーニング」「メタ認知」などに関する話題が尽きません。一体何が起きているのでしょう。とにもかくにも、今の小学生が高校卒業時には、東京オリンピック・パラリンピックをすでに経験し、大学入試改革も進み、キャリア志向もがらりと変わり・・・社会全体、世界全体が大きな変化の渦を描き、その真っ只中に立たされているのが選挙権も行使できるようになっている今の子どもです。

10月25日は、実は中学受験市場では初めてのイベントが開催されます。子どもたちの未来に備える教育のカンファレンスそれ自体を、私立学校の教師が主催企画で実施します。ほとんどの合同相談イベントは、学校説明ブースがメインです。しかし、21会カンファレンスは、教師自身による未来のメッセージ、そして自分の学校の授業体験ではなく、21会校のSGT(スーパーグローバルティーチャー)がコラボレーションしながら未来の授業をデザインしています。全く新しい私立学校の先生方だから可能にしたカンファレンスです。

すでに定員は超えました。皆さまありがとうございます。お申し込みは締め切らせていただきます。by 本間勇人 私立学校研究家/21会事務局

三田国際 はじめての学園祭(2)

三田国際の学園祭のベースはアカデミックな探究パフォーマンス。今年入学した中1、高1は、自己探究のプレゼン。おそらく来年、中2、高2は、社会科学や自然科学の分野に探究活動を広げるだろうし、中3、高3になれば、ポスト資本主義の次にくる未来都市についてや、もし地球の自転が逆だったらというような新たな理論の提案に取り組むことになるでしょう。

3年後は、中学1年生から高3生まで各クラスでアカデミックパフォーマンスがさらに活気あふれるほど行われているでしょう。それを予感させるはじめての学園祭でした。私は午前中で次に移動しなければならなかったのですが、駅に向かう途中、三田国際学園に向かう多くの受験生家族とすれ違いました。

三田国際 はじめての学園祭(1)

2015年10月31日(土)、11月1日(日)の両日、三田国際学園は、はじめての学園祭を開催。創立100年を迎え、何度も文化祭を行ってきましたが、今年共学校化し、名称変更し、カリキュラムイノベーションを果たした三田国際にとっては、第1回学園祭として開催されます。

まだ生まれ変わって、1年を経過していないにもかかわらず、はやくも教育の成果をお披露目するところまできています。この幾何級数的な成長の広がりは、3年後、6年後どこまで大きくなっているのでしょう。by  本間勇人 私立学校研究家

聖学院の教育 Oneにこめる想い

11月2日(土)、11月3日(日)両日、聖学院は「創立109周年記念祭」(文化祭)を開催。テーマは「One 最高の贈り物を届けよう」。「One」には、「Omly One」「One for all all for One」「No.1」という3つの想いが込められています。これらは、現在の社会にあっては、相反する言葉どうしです。この葛藤をどのように昇華するのでしょう。聖学院のエネルギーと聖なる高い志は、この葛藤を乗り越えようとするところから生まれてきます。by 本間勇人 私立学校研究家

SGT教育研究プロジェクトをオンラインで開催

9月29日(金)に、教育研究センターによるSGT教育プロジェクトがオンラインで開催されました。

まず、教育研究センター主席研究員の児浦先生から冒頭の10分ほどでミッション説明が行われました。忙しい先生方が一堂に会する時間を最短に抑えるために、すでにCanvasを通して基本的な情報共有がなされているのです。

その後は、2チームに分かれて研究プロジェクトのゴール設定についてディスカッションしました。このチームごとのブレイクアウトセッションは、主席研究員も主任研究員も基本的に介入せず、自分達はサポートに回ります。

PBLや探究型授業についての様々なアイディア、そして生徒たちに到達してほしいゴール設定などが、教科の枠も学校の枠も超えて話し合われます。いかに楽しく充実したディスカッションであったかはブレイクアウトから戻ってきた先生方の表情からよく分かります。

この後、10月末などの中間ミーティングなどを経て、21CEOの定例会などで成果発表となる予定です。

SGT教育研究会をオンラインで開催

8月28日(日)の朝10時より、教育研究センターによるSGT教育研究会がオンラインで開催されました。今回は「未来の授業デザイン」を考えるワークが中心で、8月11日~12日にクルックフィールズで実施された教育研究SGTプロジェクトの振り返りをしながら、21CEOの学校の若手の先生が新たな授業デザインについて構想するというものです。

前半の全体会では工学院の田中歩先生と和洋九段の新井誠司先生がクルックフィールズでの振り返りを行い、体験で得られたことを、参加できなかった先生とも共有しました。後半は、未来の授業デザインについて、若手11名の先生が2つのブレイクアウトルームに分かれてディスカッションしました。

SGT教育研究プロジェクト〜循環型社会を目指すワークショップ

(写真提供は児浦良裕先生)

8月11日と12日の2日間、教育研究センターのSGT教育研究プロジェクトのワークショップが千葉県木更津市のクルックフィールズで行われました。

SGT教育研究プロジェクトは、聖学院の児浦良裕先生や工学院の田中歩先生が主席研究員として活動してきたSGT教育研究会から新たに創設されたプロジェクトです。

このプロジェクトではフィールドワークをその根幹に位置付けています。そうすることで、より地球環境の問題をリアルに捉えることができることがひとつ。また、対面だからこそ発揮される全体的で統合的なコミュニケーションが「フィールド=場」のパワーを高めてくれることも狙いに入っていたのでしょう。

(写真提供は児浦良裕先生)

21世紀型教育機構 2021年度 第2回定例会ー【SGTアワード授与】

2022年2月20日(日)に21世紀型教育機構(21CEO)「2021年度第2回定例会」がオンラインで開催されました。21CEO前身の「21会」発足から10年。その節目にふさわしい画期的な定例会になりました。21CEO公認のSGT(スーパーグローバルティーチャーズ)が選出され、21CEOの牽引力に若い先生方が加わったのです。

 

「21会」が発足した2011年は、東日本大震災によって、日本中で価値観が揺さぶられた時期でした。中学入試の世界もまた、「少しでも大学入試に有利な学校へ」という意識から「豊かな人生を歩むための学び」という新しい基準にシフトが起こった年でした。

9月26日(日)次世代SGT オンライン セミナー 「生徒の成長と評価」

SGT(スーパーグローバルティーチャー)による今年度3回目のセミナーとなります。生徒の成長を語るとき、どのような能力を何で測るかという学力観や評価の問題は避けて通ることができません。学習のゴールやスタイルに応じた、生徒の成長につながる評価や仕掛けを共有します。今回のイベントは、聖学院の先生方に授業実践発表をしていただき、そこから発展したディスカッションを加盟校のSGTと行います。

 

次世代SGTが創る「授業→学校」デザイン

イノベイティブな授業によって生徒が刺激を受け、教員と生徒のコミュニケーションの質も変わっていく・・・。コミュニケーションの質が変われば、学校での経験の質も変わっていく・・・。こういう想いで日々の授業を実践しているスーパーグローバルティーチャー(SGT)の存在が21世紀型教育機構の各校を支えています。

今回のイベントでは、7月のイベントに続いて、SGTが日々実践しているPBL型の授業を互いにシェアし、21世紀の社会に有効なスキルを育成する授業のあり方を模索します。

当初静岡聖光学院で実施する予定でしたが、全国でコロナの感染拡大が深刻化している現状を考慮し、先月に続きオンラインでの実施に切り替えて実施することにいたしました(21世紀型教育機構会員校限定のイベントとなります)。

7月18日(日)「次世代SGTの授業デザイン」ワークショップをオンラインで実施

 

7月18日(日)、21世紀型教育機構の教育研究センター主催「次世代SGTの授業デザイン」ワークショップを開催しました。加盟校から20名ほどの若手の先生(スーパー・グローバル・ティーチャー=SGT)が集まり、新しい授業の在り方について情報共有しました。

 

冒頭挨拶で21世紀型教育機構(21CEO)の会長である平方邦行先生は、日本の現状を考えれば教育におけるイノベーションが必要であることは明らかであり、若い先生方に期待したいとエールを送りました。一方で、本当の次世代SGTは、未来を担う今の中学生や高校生であることを忘れずに教育のアップデートをしていかなくてはいけないと強調されました。

 

工学院 トビタテ!留学JAPAN参加を支援

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、21世紀型教育を推進し、C1英語やPIL×PBL型アクティブラーニング、ICT教育、海外大学入学準備教育など教育改革を強力に進めています。21世紀型教育を押し進めるということは、あらゆる領域でまだまだ残っている20世紀型ものの見方や考え方の壁を打ち砕くという構えです。

今回国家プロジェクトである「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」も、20世紀型留学から21世紀型留学に大きく舵を切った試みです。当然、21世紀型教育を促進している工学院は、生徒の未来を創るためにも、ダイバーシティの環境を整えていますから、このプログラムに参加したいという生徒のサポートをします。

今回、同学院高校2年生の岩本ゆりなさんが、挑戦し帰国。第2回朝日教育講座(朝日新聞社主催、協力AERA)で、留学体験報告を果たしました。by 本間勇人 私立学校研究家

桜丘のICT教育 次の次元へ!桜丘ショック!はまだまだ続く(3)

§3 多様な思考スキル

アクティブラーニングは、タキソノミーという能力の段階とその段階の間を幾度も往復し、循環するための思考ツール、そして思考スキルの関係総体で展開されます。思考ツールには、iPad、レゴ、思考マップなどが強力ですが、粘土や木材、楽器、画材などなど無限にあります。しかし、iPadがそのほとんどを陵駕できてしまいます。立体的なものの触覚だけは今のところなかなか難しいかもしれません。しかし、IoTの進化でそれも克服できるかもしれません。いずれにしても、そうなれば、iPadのようなタブレットは、メタ思考ツールに昇格します。

【多様な比較スキル】

桜丘のICT教育 次の次元へ!桜丘ショック!はまだまだ続く(1)

2015年12月18日(金)、桜丘は「冬のICTオープンスクール」を実施しました。同年10月、eラーニングアワードフォーラム2015における『第12回 日本e-Learning大賞』で桜丘の実践「生徒・教職員の創造性を刺激する,iPadがある学校生活」が文部科学大臣賞を受賞。

その実績、つまり「桜丘ショック」を、模擬授業空間やiPadを使っている生徒と直接対話できるスペースなどで、全国から訪れた先生方と共有しました。by  本間勇人 私立学校研究家

桜丘のICT教育 次の次元へ!桜丘ショック!はまだまだ続く(2)

§2 ロイロノート・スクールの効用

高2の政治経済の授業は、「学習を通じた創造的思考力一歩前」くらいまで到達する授業でした。「一歩前」と表現したのは、模擬授業の時間設定が30分だったからです。もしiPadやロイロノート・スクールなどのネットワークを活用しなければ、5時間以上かかる授業です。それを30分でやってのけるのですから、時間内にカリキュラムが終わるかどうかという不安はもはや払拭できるでしょう。

ページ