工学院の進路指導(1)自分で踏み出すきっかけ

正智深谷の空気は、教師も生徒も共に自律開放協働系の精神で満ちています。このことが、21世紀型教育に舵をきることが速やかにできた大きな理由です。というのも、C1英語など、ハードルの高い英語力を目指すのは、挑戦の精神が必要です。開放的なポジティブな精神があるから、挑戦できるのです。
今や大学も企業も創造的思考力を求めているというのは、各種メディアで毎日のように目にし、耳にします。AI社会にあって、多くの仕事がなくなるが、それ以上に新しい仕事ができるという認識も今では当たり前になりつつあります。
2018年年8月26日(日)正智深谷高等学校(以降「正智深谷」)は、オープンスクールを開催しました。会場は、数えることができないほどの参加者でいっぱいになりました。正智深谷は、埼玉県で唯一の21世紀型教育機構加盟校で、最先端の教育に挑戦しています。
PBL型授業及びC1英語、ICTを教育要素としていますが、この会場を埋め尽くす雰囲気は、同校の21世紀型教育に理解を示す受験生/保護者がたくさんいることを意味しています。埼玉県の受験市場にもウネリが起こっていることの証であり、埼玉の21世紀型教育を牽引する正智深谷の面目躍如となりました。
静岡新聞(2018/9/4 08:19)に記事「今後の教育考える 静岡聖光学院 中・高でシンポ」が掲載されました。9月2日(日)、静岡聖光学院で開催された「第2回21世紀型教育機構静岡シンポジウム」についてです。
<パネル討論では、聖光学院の教諭らが新たな大学入試制度に向けて「問題への回答に至る過程が大切になる」との見解を示した>と数学的思考力についてのコメントも的確に書かれていました。
また、聖学院の伊藤先生と静岡聖光学院の田代先生のトークセッションで活用された、静岡聖光学院のマレーシア研修の動画がYouTubeで発信されています。
参加した同校の生徒が、このままでは日本は危ないという危機意識を抱き、なんとかしなくてはならないと強い意志をもったときのシーンを見ることができます。
「第18回アジア競技大会」バスケットボール競技初の3×3で、決勝まで進んだ女子は銀メダルに輝きました。その女子日本代表メンバーの1人に奥山理々嘉 (八雲学園高校3年)選手がいたのです。金メダルの頂点にたった女子中国代表は、今年4月に行われたFIBA 3×3 アジアカップで準優勝、その後のFIBA 3×3 ワールドカップでも世界4位になったメンバーを擁する強豪。
対する女子日本代表は大会前に3日間の合宿しかできなかったようです。また、試合直前に馬瓜ステファニー選手(トヨタ自動車アンテロープス)を5人制から借りる形で、実際に4人でプレーしたのは予選ラウンド開幕戦のときだったということです。ぶっつけ本番に近かったでしょう。にもかかわらず銀メダルを獲得できたのです。
今回、夏期教員研修のプログラムの中で見学したのは、上智大学言語教育センター教授藤田保先生による「2020大学入試改革・これからの英語教育と教科間連携について」です。藤田教授は、言語学、バイリンガル教育の研究をされていますが、今回の改訂学習指導要領にもかかわっており、小学校の英語教科化の方法や実践など英語教育についても研究しています。
特に上智大学で行われているCLILという新しい英語教育の研究・開発・提唱者でもあり、CLILが小学校・中学校の現場に広がる契機もつくっています。
(13号館ラーニングコモンズにて)
昨年2017年、聖徳学園は創立90周年を迎え、その記念事業の一環として、21世紀型教育の多様な学びの空間を備えた13号館を新しく建設しました。1階は、オープンでのびのびとした雰囲気のラーニングコモンズで、ICTを活用したSTEAM教育をベースとしてPBL活動ができるようになっています。
各フロアーも、Active Learning Roomを初め、300人程度を収容でき、軽スポーツも可能な多目的ホール、音楽室、美術・技術室、物理実験室、Global教育のための演習室など充実した学びの空間が設けられています。動画の作成・編集のためのスタジオ、本格的な茶室「幽玄庵」もあり、多様な文化活動を行える学びの場が広がっています。
9月2日(日)に行われる「21世紀型教育静岡シンポジウム」は、地球人の子供たちの未来土壌を、教育から耕していこうという壮大なヒューマンプロジェクトです。私たちは、20世紀においてこの未来土壌を地球規模で荒らしまくってきました。そこでそれを阻止するプロジェクトが国連やユネスコを中心に実行されてきました。
9月2日の21世紀型教育機構のシンポジウムでは、語学研修や海外研修旅行とは次元の違う「グローバル教育」について、静岡聖光学院の田代正樹先生(副教頭)と聖学院の伊藤豊先生(高等部長)がトークセッションを行います。もちろん、両校とも語学研修や海外研修も実施しています。しかし、本当にグローバル教育を行うというコトはいかにして可能かを、独自のグローバルな教育実践を通して、生徒がモチベーションを膨らませると同時に世界の痛みに打ちひしがれている姿に直面しながら、深い内省を続けているのです。
(静岡聖光学院 田代正樹先生)
(当日、首都圏模試センター発行冊子の最新版「こんなに変わる 日本の教育と入試」を配布いたします。)