21会校情報

聖徳学園― 創造性を解き放つPBL

聖徳学園の伊藤校長先生は、校長就任以来次々と学校外の団体とのコラボレーションを進めてきました。独立行政法人のJICAや大学の研究室、あるいは地元商店街や地域とのつながりも重視するなど、学校全体がまさにプロジェクト学習をしているかのようです。今回の訪問では、中1の2学期に10週に渡って行われてきた「シネマアクティブラーニング」と呼ばれるプロジェクトを見せていただきました。プロの映画監督とコラボレーションし、ICTを活用しながら進めている授業の様子をご紹介します。( by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家)

SGH 順天学園の教育改革 <1> ICT活用

順天中学校・高等学校(以降「順天学園」と表記)は、2014年度からスーパーグローバルハイスクール(以降「SGH」と表記)の認定校として、いち早く21世紀型教育に取り組んできました。同校の掲げる教育目標「英知を持って国際社会で活躍できる人間を育成する」は、文部科学省のSGH構想と100%合致しており、強力なシナジーを得て21世紀型教育改革を推し進めています。
 

そんなSGH順天学園の最先端の取り組みを、全4回の連載形式でお届けしてまいります。初回である今回のテーマはICT(Information and Communication Technology)。中学校・高等学校におけるICT導入は、ともすれば単なるIT機器の設備投資になりがちです。本稿では、順天学園が「ICTの本質」をどのように捉え、どのように活用しているのかご紹介していきたいと思います。(by 福原将之 株式会社FlipSilverlining)

和洋九段女子 探究型アクティブラーニングの挑戦<2>

和洋九段女子のPBL型アクティブラーニングは、3つのscaffoldingがしっかりと形成され、その上に≪higher order thinking≫が展開されていきます。そしてその高次思考の重要なポイントは、「コペルニクス的転回」の仕掛けだったのです。
 
 

和洋九段女子 探究型アクティブラーニングの挑戦<1>

和洋九段女子中学校高等学校(以降「和洋九段女子」と表記)は、今年2016年の春から本物21世紀型教育を推進する学校としてある意味大胆な21世紀型教育改革を行っています。
 
この改革の1つの柱は、知識注入型の授業から高次思考≪higher order thinking≫を促進する授業に変わることです。和洋九段女子は「探究型アクティブラーニング」に挑戦しています。by 本間 勇人 私立学校研究家
 

富士見丘 模擬国連部 C1英語レベルの頼もしさ

今年の4月、富士見丘中学高等学校(以降「富士見丘」)は「模擬国連部」を立ち上げた。高校生が「国連大使」になりきって決議案を出し、他の国と交渉する「模擬国連」の活動に参加する機運が学内で盛り上がった。

同校はSGH校であることもあって、在校生は持続可能な開発を中心にグローバルイシューへの関心が高い。また、SGHプログラムや多彩な高大連携プログラムによって問題解決能力、英語によるプレゼンテーション力など日頃から学んでいる。「模擬国連」の教育プログラムと同期するのは必然的な流れだったことだろう。

夏の合宿を経て、活動はさらに進化していく。その部活動の1コマをご紹介する。(by 本間勇人 私立学校研究家)

 

東京女子学園 学びの空間リフォーム

今年の夏、東京女子学園は、キャンパスの一部の空間をリフォームしました。学内で進んでいる「地球思考ルーブリック」の作成とそれに基づいた「深いアクティブラーニング」を実現する学びの空間をデザインするためです。

PBL型の「深いアクティブラーニング」は、知識・理解・応用を中心とする≪lower order thinking≫を超えて、創造的思考に向かう≪higher order thinking≫をフルに展開します。そうなると、脳だけではなく、末梢神経にいたるすべての脳神経系の循環が起こります。知性・感性・身体性という総合力をアウトプットする空間が必要になるのです。(by 本間 勇人 私立学校研究家)

聖徳学園ー新たなICT教育へのチャレンジ始まる

聖徳学園グローバル教育センター長でスクールカウンセラーでもある山名和樹先生が、ICT教育の領域で新しい試みを開始しました。早稲田大学大学院の教職研究科の研究室とのコラボレーションで、TalknoteというSNSを利用した中学2年生向けの公開授業を6月に実施。異なる世代の考え方に触れる体験を通して、情報リテラシーやコミュニケーション能力を高めるICT教育のあり方です。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家

工学院 リーダーシップ研修 タブレット使って

工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」)は、多様な研修を内製化/内省化しています。もちろん、先生方自身、外部の研修でも自己陶冶していますし、NPOなどとの連携プログラムもコーディネートしています。しかし、最終的には、自分たちの力で学校をパワフルにしていく必要性を感じています。

ですから、自分たちでコーチングシステムを生み出し、学んでいこうとしています。授業・テスト・評価の流れをPIL・PBLに転換し、自らつくった思考コードというメタルーブリックでプログラムをつくり、データによって検証していくシステムはかなり進んでいます。プロジェクトチーム→教科チーム→全体研修と浸透を広めています。

しかしながら、最終的にはどんな局面でも、メンバーと協力し、乗り越えていくリーダーシップを発揮しなければなりません。そのため、リーダーシップ研修の内製化も開始したのです。 本間勇人:私立学校研究家

工学院の深いアクティブラーニング “think, make, share”

2016年7月2日(土)、工学院の実施した第1回中学校説明会の会場は補助椅子を追加するほどになった。新聞、雑誌、テレビなどの各種メディアの取材が殺到している学校だけでのことはある。馳文科大臣まで訪れたのだから、参加者が集まるのは当然かもしれない。
 
しかし、なぜメディアが殺到するのか。ディズニーランドやレゴランドのようなエンターテイメントを行っているわけではない。にもかかわらず興味と関心が伝播している。
 
それは、他の学校では、まだ行っていないモチベーションがアップするイノベーティブな授業が、学校全体で行われているからだ。by 本間勇人 私立学校研究家
 
 

八雲学園 C1英語の学びの環境 着々

八雲学園の英語教育は、CEFR基準でいうC1レベルの学びの環境を設定し、実際にB2からC1レベルの生徒が、毎年50人くらい育っています。C1レベルの生徒というのはどんな感じか、帰国生も含めて日本人ばかりの生徒がいる中高一貫校では実感できないかもしれません。

しかし、八雲学園には、イエール大学やケイトスクールの生徒が訪問し、国際交流が行われますが、イエールやケイトの生徒をもてなすには、すでに八雲学園が英語のレベルC1を目指さなければ、このような国際交流を行おうと思いも及ばなかったでしょうし、そもそも相手にされなかったでしょう。(本間勇人 私立学校研究家)

(米国超名門校の典型的なソクラティックメソッドによるゼミスタイルの学び。ケイトスクールのサイトから)

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