C1 英語
聖学院 最高の授業(了)
聖学院のPBL型授業の特徴は多様な要素、多角的な切り口で語ることができますが、なんといいても「マインドセット」と「信頼」がキーコンセプトなのかもしれません。マインドセットとは、毎時間の授業で行うのです。よく自己肯定感が高いとか低いとか話題になりますが、それはほとんど内面の状況の話で、成績が高いから自己肯定感が高いとか、内向的だから自己肯定感が低いというコトはありません。
ほとんどが、人と人との関係が開かれるか閉じられるかで、自己肯定感の高い低いが決まっていると思います。したがって、自己肯定感の高い低いは、一期一会ではないですが、人と出会う瞬間瞬間にあがるかさがるか激しいのです。特に思春期の時にはそうでしょう。一日の学園生活のなかで、毎時間の授業で出会う教師や仲間とのやりとりで、一喜一憂するものです。
ですから、聖学院では、毎時間の授業で、教師は互いに心を開示できるマインドセットをしていきます。
聖学院 最高の授業(3)
聖学院 最高の授業(2)
聖学院 最高の授業(1)
21世紀型教育機構は、グローバル教育3.0のステージに向かって、学内外のネットワークを広げ、グローバルイマージョンの環境を学校でつくっています。聖学院も、タイ研修という生徒が自己開示し、他者の痛みを感じ世界精神を自ら生み出す規格外の教育を実施しています。また、都市デザインや東京パラリンピック支援、はちみつをつくりその利益を寄付する起業プロジェクトなど、多様な実践的教育を行っています。
入試においては、生徒の才能に応じた多様な思考力入試を開発・実施し、NHKや静岡放送など多くのメディアでも取りあげられています。
しかし、他の学校と大きく違うのは、このような規格外の教育活動が、日々の授業と結びついているというコトです。ふだんの授業がPBL形式で進行するため、一時間一時間の授業が、生徒自身にとって特別で新鮮です。いつも自分にとって特別な時間が待っている最高の授業が聖学院では行われています。by 本間勇人 私立学校研究家
(聖学院は2カ月に1度くらいの割合で、有志の先生が集まって、授業デザインの勉強会を行っています。PBL型のワークショップ形式で進み、静岡聖光学院の先生方や東大の研究者も参加しています。仕掛け人は、21教育企画部長児浦先生。)
Mita International is a School of Miracles. One that has never been seen before
工学院 創造的緊張感を持続する組織(2)
工学院は、「挑戦・創造・貢献」を理念としています。この根本には「自由」があります。自由が前提だからこそ「挑戦・創造・貢献」が可能なのです。エントランスホールには「真理は自由にす」というグローバル精神が刻印されているぐらいです。
「自由」。もちろん、「自律」と表裏一体ですから、個人主義とは違います。「貢献」という理念がそれを支えています。さて、この意味での「自由」が、授業の中にも反映されているために、正解が1つでない問いが中心となる創造型PBL授業ができるわけです。つまり、「真理が自由にす」という自由が文化遺伝子としてあったからこそ21世紀型教育にも踏み出せたのでしょう。
工学院 創造的緊張感を持続する組織(1)
工学院大学附属中学校・高等学校(以降「工学院」と表記)は、八王子という私立中高一貫校志望者が23区に比べかなり少ないエリアにあります。もともと日本の私立中高一貫校に進学する割合は、全国の同年齢人口の7%。一般には公立中学と私立中学の選択を考える家庭は少ないのです。
一方東京の23区は、区によっては20%近く進学を考える層がいる私立中学受験王国です。ところが、八王子エリアはというと、同じ東京都にありながら、全国レベル。東京における私立学校の経営としては、極めて不利な困難を極める立地条件です。
それがゆえに、このエリアでサバイブするために、先生方はイノベーティブな教育活動を徹底しています。by 本間勇人 私立学校研究家
(中学の理科の授業、Fab Labも備えた図書館で創造型PBL授業。工学院のPBL授業のプロトタイプ。)
聖徳学園 創立90周年を起点に教育の質向上へ(2)
今回、夏期教員研修のプログラムの中で見学したのは、上智大学言語教育センター教授藤田保先生による「2020大学入試改革・これからの英語教育と教科間連携について」です。藤田教授は、言語学、バイリンガル教育の研究をされていますが、今回の改訂学習指導要領にもかかわっており、小学校の英語教科化の方法や実践など英語教育についても研究しています。
特に上智大学で行われているCLILという新しい英語教育の研究・開発・提唱者でもあり、CLILが小学校・中学校の現場に広がる契機もつくっています。
(13号館ラーニングコモンズにて)
聖徳学園 創立90周年を起点に教育の質向上へ(1)
昨年2017年、聖徳学園は創立90周年を迎え、その記念事業の一環として、21世紀型教育の多様な学びの空間を備えた13号館を新しく建設しました。1階は、オープンでのびのびとした雰囲気のラーニングコモンズで、ICTを活用したSTEAM教育をベースとしてPBL活動ができるようになっています。
各フロアーも、Active Learning Roomを初め、300人程度を収容でき、軽スポーツも可能な多目的ホール、音楽室、美術・技術室、物理実験室、Global教育のための演習室など充実した学びの空間が設けられています。動画の作成・編集のためのスタジオ、本格的な茶室「幽玄庵」もあり、多様な文化活動を行える学びの場が広がっています。