会員校別記事一覧

三田国際学園 21世紀型授業展がる(2)

スーパーサイエンスコースの授業といえば、数学と理科。数理的思考とは何か?大学入試問題ができるようになることは当然。しかし、それだけでは理数系に強い人材を育成できない。たとえば、アインシュタイン的な発想の持ち主を育成したいというのが、三田国際学園。

つまり、ガリレオの身の回りの現象から気づいた相対性原理を光速を組み合わせて、特殊相対性理論として方程式化=一般化してしまったその思考のパースペクティブを授業に取り入れたいというのである。

三田国際学園 21世紀型授業展がる(1)

112年前に創設された戸板学園。そして100年前には、「三田高等女学校」が開設された。大正デモクラシー時代の精神である女性の自立をけん引するべく設立された。

今回も、新しい時代の精神をけん引する役割として、戸板学園が、再び「三田国際学園」を創設する。今日の時代の精神は、イノベーションを生み出す発想の自由人を輩出する学びの組織を創り上げることである。「三田国際学園」は、そのために授業改革に、そして新しい教育に挑む。by 本間勇人:私立学校研究家

(当時の三田高等女学校)

三田国際学園 世界標準の授業炸裂!スナップ

三田国際学園のアクティブでインタラクティブでクリエイティブな授業が始まった。中1の英語、高1の英語。完全英語で授業を行っている。中1は、ハイレベルな英語の体験者がほとんどいない。しかし、あの「ニュートレジャー」を、はやくも英語で使いこなしていく。今回は、スナップ写真をご覧いただきたい。by 本間勇人:私立学校研究家

三田国際学園 「発想の自由人」を目指す

GWが終わるや、戸板では、来年の生徒募集用の「三田国際学園」の学校案内が刷り上がった。ページを繰ると、「目指すのは『発想の自由人』」という言葉が目に飛び込んできた。

今最も世界の人々が熱望しているグローバル人材である。学校案内の中身については、5月18日(日)に東京国際フォーラムで行われる東京私立中学合同相談会で手に取っていただきたい。手ごたえを聞いた。by 本間勇人:私立学校研究家

共立女子 一大プロジェクト「ブックトーク」(3)

共立女子のブックトークが一大プロジェクトである理由は、「関係」というキーワードにある。米津先生によると、「課題図書」と「関係」する本を探し、その関係について考え、思いを馳せるというのが大きなねらいの1つであるが、その「関係」が同じジャンルの本から、異なるジャンルの本に広がることも期待しているという。多角的かつ多次元という柔軟な≪関係性≫を見出す挑戦ということだろう。

(取材で訪れていた時、ちょうど校長室では、共立祭の実行委員、生徒会のメンバーが集まっていた)

共立女子 一大プロジェクト「ブックトーク」(2)

中1から中3までのブックトークを見たが、どの学年の生徒も、2分間のプレゼンにいたるまでの緊張感と不安を乗り越え、懸命に本番を乗り越え、あふれる興奮を抑えながら、友達のブックトークを聞いている。

その姿には、創造的な自信ともっとこうすればよかったという次への想いが映し出されていた。そして、最後に、互いに「賞賛コメント」を交換し合ったときは歓喜が教室にあふれ出た。

共立女子 一大プロジェクト「ブックトーク」(1)

夏休みが終わり、新学期が始まるや、共立女子では、一大プロジェクト「ブックトーク」が開かれる。夏季休暇中に課題図書が2冊出されている。生徒は、どちらか1冊は感想文の対象として選ぶ。そしてもう一方は、ブックトークで紹介する対象とする。

ただし、その本を紹介するだけではない。その本と何らかの関係がある本を探してきて、その関係が何であるか発見したり気づいたりしたことをスーパープレゼンテーションする。

時間は2分。中学1年生から3年生まで、約1000人の生徒が全員プレゼン。国語科と図書室のコラボであるが、1000人もの中学生全員が行う学校挙げての一大プロジェクトのスケールで開催される。by 本間勇人:私立学校研究家

工学院 教師はリスクテイカー(1)

来春中1からハイブリッドインタークラスを実施する工学院大学附属中学校・高等学校。その準備は着々と進んでいる。グローバル教育、イノベーション教育、リベラルアーツを有機的にリンクさせたカリキュラムイノベーションを行っている真っ只中である。

英語科の加藤先生も中心的な推進者の1人で、デジタル教科書と電子黒板を使いながらPBL(プロジェクト型学習)を行うときはマイクロソフトのノートパソコンを使い、デジタル教科書を使いながらPIL(ピアインストラクション講義)を行うときは、iPadを駆使し、来春からのハイブリッドインタークラス開設や2018年に挑戦する国際バカロレアのディプロマの準備を進めている。by 本間勇人:私立学校研究家

(中3の分割授業は、PBLスタイルで行われた)

工学院 教師はリスクテイカー(3)

加藤先生の授業に続き、田中先生の高2の英語の授業を取材。そして、驚いた。やはり電子黒板、ノートパソコン、デジタル教科書、インターネットというICTを駆使しつつ、PBLでリベラルアーツまで行っていたからであり、加藤先生と同じある意味IB(国際バカロレア)スタイルの授業になっていたからだ。

IBスタイルの授業とは、グローバル教育、イノベーション教育、リベラルアーツがPBLという対話型授業を介して有機的に統合されている学びの環境をいう。

(授業開始前から、生徒と対話しながら行う授業の準備は、ICT環境の整備から。工学院の教師は、ラップトップやタブレットを持ち歩いて、クラス移動をする)

工学院 教師はリスクテイカー(2)

加藤先生は、高1の英語の授業を≪PIL≫の手法で展開した。≪PIL≫とは≪Peer Instruction Lecture≫の略で、発案者はハーバード大学のエリック・マズール教授。そのスタイルはバリエーションがいっぱいあるが、基本は、聞くだけの授業から生徒が互いの考え方をシェアし、脳を活用する機会を、講義の中に埋め込む授業にシフトすること。

加藤先生の≪PIL≫は、iPadのアプリを活用した新しい手法。マズール教授は1990年代に、クリッカーという装置をパソコンと連動して実施したが、その後パソコンの進化は目覚ましく、クリッカーに替わるアプリがどんどん登場している。加藤先生は、クリッカーではなく、キャノンスキャンという写真をすぐにPDFに自動変換するアプリを活用した。

八雲学園 体育祭「愛と革命と自由と」(了)

八雲学園の感性教育の傑出しているところは、グローバルリーダーの土台を形成するところにある。リーダーは、仲間やチーム、組織にモチベーションを立ち上げなくてはならない。同質性の集団の場合、同じ価値観を強制するだけでも外発的モチベーションはあがる。

しかし、グローバルな世界は、チームや組織は、価値観や考え方が全く異なる人間同士の集団になる。そういう状況下で、同じ価値観を強制でもしようものなら、外発的モチベーションどころか、組織は停滞後退する。

ダイバーシティといわれる状況下では、違う価値観や考え方を尊重し合い、ビジョンやコンセプトレベルで、共感できなければならないだろう。八雲学園は、その共感の土壌が見事にできているが、体育祭のときにそれは最も顕著に現れる。

八雲学園 体育祭「愛と革命と自由と」(3)

風をきる旗、意志を噴き上げる旗、未来を拓こうとする旗。高3生のダンスで舞う旗は、彼女たちの想いをたくさんの姿にのせて自在に変化した。あるときは軍隊の銃剣であり、その銃剣に倒れる民衆たちを悲しみながらつつむ旗そのものだった。

八雲学園 体育祭「愛と革命と自由と」(2)

高3生のダンスは卒業への通過儀礼のクライマックスの1つ。モニターにレ・ミゼラブルの映画の一部が流れた。とすぐに、3年生が現れた。純粋な水の色で身を包みながら、それは悲しみの涙なのか、それは恐怖で凍てついてるのか、氷の塊のような姿が出現した。

八雲学園 体育祭「愛と革命と自由と」(1)

2014年9月19日(金)、駒沢オリンピック公園体育館で、八雲学園の体育祭が行われた。同校の体育祭は、たんなる競技コンクールではない。もちろん、身体能力を競い合うレースはある。

しかし、それだけではなく、笑いあり、音楽あり、ダンスありで、生徒1人ひとりが五感を研ぎ澄まし、筋力と精神のよき緊張感を持続するために励まし合い、身も心も全力を注ぐさわやかで感動の渦を生み出す場となる。近藤校長のめざす教育の総合力を結集する「感性教育」の集大成である。by 本間勇人:私立学校研究家

(体育祭の高3のダンスは、全員が「旗」を使いながらダイナミックに跳躍する伝統がある。後輩に代々継承される精神のロールモデルで、憧れのパフォーマンス)

佼成学園女子 乙女祭−パフォーミングアーツの祭典(2)

グラウンドステージから講堂へと移動すると、そこでは演劇部によるドラマが披露されていた。階段状に設置された可動式の座席にライトアップされた舞台。まるで本当の劇場にいるかのような気分に包まれる。

佼成学園女子 乙女祭−パフォーミングアーツの祭典(1)

佼成学園女子が「行事」に力を注ぐのは、つとに知られている。行事を通して一人ひとりの生徒が達成感や仲間との連帯を育むプロセスは佼成学園女子の教育の重要な柱の一つなのだ。9月20日と21日の二日間に渡って行われた「乙女祭」を取材した。 by 鈴木裕之:海外帰国生教育研究家

聖学院の教育 Oneにこめる想い

11月2日(土)、11月3日(日)両日、聖学院は「創立109周年記念祭」(文化祭)を開催。テーマは「One 最高の贈り物を届けよう」。「One」には、「Omly One」「One for all all for One」「No.1」という3つの想いが込められています。これらは、現在の社会にあっては、相反する言葉どうしです。この葛藤をどのように昇華するのでしょう。聖学院のエネルギーと聖なる高い志は、この葛藤を乗り越えようとするところから生まれてきます。by 本間勇人 私立学校研究家

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