21会校情報

佼成女子 言葉の壁を越えるヤングアメリカンズ(1)

7月19日、佼成学園女子にて「ヤングアメリカンズ発表会」が開かれた。ヤングアメリカンズとは「若者の素晴らしさを音楽によって伝えよう」という思いから設立された非営利活動団体である。そのヤングアメリカンズが、佼成学園女子高校一年生の生徒たち約200人と一丸となって、1時間の歌と踊りのショーを披露した。キャストたちは佼成学園女子の生徒の自宅に三日間ホームステイし、ショーに向けてリハーサルを積んできたのだという。その成果を取材した。 by 松本実沙音 :東京大学文科2類 

順天 ハーバード大学へ 準備

真っ青な大空が広がる中、順天の終業式は行われた。スポーツで優秀賞をとった生徒の授賞式、インターハイに出場する生徒のための壮行会、ボランティア団体の方々のために募金活動したお金の授与式、そしてイギリスのギャップイヤ―を活用して一年間教育ボランティアで活躍した2人の学生との別れを惜しむセレモニーなどが行われた。

アクティブで多様性を受け入れる順天の生徒の姿が鮮やかに映し出された。そして、さらに長塚校長から、順天の生徒にとって、名誉あるサプライズニュースが発表された。by 本間勇人:私立学校研究家

聖徳学園 体験と授業をつなぐイノベーション(3)

山名先生:来週いよいよ米国に3週間生徒たちと研修に行ってきます。そこでは「つながり」の体験が待っているのですが、実は事前講座として、杏林大学と「つながって」学びを行ってきました。

杏林大学の学生、アメリカ、香港からのインターン留学生のお手伝いによる、英会話講座を開催したのです。ヘルパー1人につき、聖徳学生2人という、大変豪華な講座になりましたが、海外体験への自信と勇気を少しずつ準備するのも目的です。

聖徳学園 体験と授業をつなぐイノベーション(2)

山名先生:授業の中で、「体験」を擬似的に導入するには、やはりPBLやアクティブラーニングの手法が有効です。さらに、その手法を電子黒板やiPadなどのICTを使って、webに結びつけると「体験」と同じ質感の気づきが生まれる可能性が高くなります。

聖徳学園 体験と授業をつなぐイノベーション(1)

聖徳学園は、個性と国際性をベースに創造性まで育成する先進的教育を行ってきた。閉塞状況に陥った20世紀末、子どもたちは居場所がなく、自己否定感と万能感に引き裂かれていた時代にあって、その子どもたちを導く教育に取り組んでいた。

21世紀になると、グローバリゼーションとICTが閉塞感をぶち破るかのようにみえたが、ツールとして英語を使えるかどうか、ICTでネットを自在にマネジメントできるかによってますます格差が生まれる時代を迎えた。各国は20世紀の教育スキルでは、このグローバルイシューを乗り越える教育を行えないと、21世紀型スキルを開発するグローバル教育の構築に翼を広げはじめた。

一方、日本の教育は、グローバル教育にジャンプしたくても、英語の問題があるし、情報の教育もパソコンが活用できる段階にやっと到達したレベルで、すぐには飛べない。そこで、文科省はスーパーグローバルハイスクール構想を掲げ、グローバル教育に飛べるモデル校をつくる政策を開始した。

しかし、それを待っていては、日本の教育はさらに立ち遅れることになる。そんな閉塞状況がさらに募る中、聖徳学園は新たな教育イノベーションに取り組むフェーズに進んだ。その教育イノベーションについて、聖徳学園校長伊藤正徳先生と同校スクールカウンセラーであり国際交流センター長の山名和樹先生に聞いた。by 本間勇人:私立学校研究家

桜丘 iPadが学校にやってくる

7月15日、桜丘中学・高等学校で、<iPadが学校に来ると教職員と生徒はどうなるのか>というテーマで、学校公開イベントが開催された。iPad導入を果たした桜丘を一つの事例として公開することで、他校の教職員や一般企業の方々とともにICT教育のあり方を考えていこうという意欲的な試みである。学校生活での様々な側面でiPadが浸透しつつある様子を取材した。  by 松本実沙音 (TES社リサーチャー:東京大学文科二類)

 

富士見丘 LINEと静岡大学とコラボ

富士見丘学園は、21世紀型教育を実現する1つの足がかりとして、SGH構想にチャレンジしている。このチャレンジの中で、起こっている教育イノベーションは、多様であるが、1つはPBL(プロジェクト型学習)を活用したグローバル教育。

吉田晋校長は、グローバル教育というからには、教師は、生徒とともに世界に直接つながるリスクテイカーでなければならない。そしてPIL×PBLというのは、そもそもIT企業のイノベーションを生み出す時の手法として大いに発展してきたのであるから、私たちはそのようなIT企業と連携しなければならない。

八雲学園 感性教育「合唱コンクール」(3)

グランプリ賞を受賞した高3生。その喜びはどれほどだっただろう。そのとき、いっしょにがんばった他のクラスの仲間のことをどう思っただろう。みんなとがんばって競い合って得たグランプリ。遠慮せずに喜びを素直に身体全体で表現するのが、がんばったみんなをもてなすマナーであり、自分たちの頑張り以上だったグランプリを受賞した仲間を心の底から称えようというのも、これもウェルカムの精神の表現である。

しかし、なぜそれができるのか。勝ち負け、損得感情の価値観とはまったく違う価値観を共有しているからである。技術の差は冷静に認めよう。でもこれまでがんばってきたプロセスで、がまん、団結、努力、大切なことを学び、心がときめいたことが真実である。それは互いに称えよう。そういう価値観を共有しているのが八雲学園の学びの組織なのである。

八雲学園 感性教育「合唱コンクール」(2)

一般に、合唱コンクールは、音楽活動であり、音楽科の指導の下に行われるが、八雲学園の合唱の活動は、そうではない。同学園の中心的な感性教育の実践の場である。

専門的な音と人間の関わりにおいて音楽家の先生に指導を仰ぎながら、歌詞の言葉の力のもつコミュニケーション力、チームを紡ぐ力、ネットワークを結ぶ力、深い悩みとそれを乗り越える人間力、小さなものの背景に大きな感動を捉える力、それらすべての積み上げが生み出す世界観をつくる力において、八雲学園の教師と生徒による総力戦なのである。

音楽を紡ぐイベントであり、音楽を通して学びの組織をつくるプロジェクトマネジメントの力を教師も生徒も学ぶ最強の磁場でもある。

八雲学園 感性教育「合唱コンクール」(1)

八雲学園の感性教育の象徴的な行事「合唱コンクール」が開催された。同学園の行事は、毎月のように行われるが、全学年が共通のアクティビティを行う行事は、おそらく合唱コンクールだろう。

それゆえ、全学年が高3生の姿をみて、「メンタルモデル」を強烈に共有できるという意味でも、八雲学園においては重要な教育プログラムである。感性教育の大きな結晶体としての「合唱コンクール」を取材した。by 本間勇人:私立学校研究家

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